お手並み拝見

だったら、強くなるぜ!! 目の前でな!!

空手部に入部を決意する半座。

その事を、空手部を支配しに来たと勘違いした(半座の言動から、そう勘違いされるのは無理もないわけですが)野田ですが、先輩に「遅い」と小突かれ、一年はとっくに掃除はじめているぞといわれてしまう。

しかし、やけに目の逝っている感が強いキャラだな(汗)

そんなことより、あいつが来るんですよといっている間に、乗り込んできた半座。空手部の一年生は、皆知っているらしく、佐田中の血龍と口々に噂する。

その理由がわからない先輩は、一度に何十人もの不良を倒すという事を説明する野田。ちなみに先輩の名は番場。

彼は一年に掃除しろと促すと、喧嘩屋が何の用だ? と問う。

いや、後輩の言うこと、鵜呑みにして、そういうことをいうのはどうよ?と思うのだが。

しかし、半座はきょろきょろして、穂波の名前を見つけて、ここで空手をやれば、強くなれるのかといって、人の話を聞いていない有様(いや、こっちもどうよ)。

まあ、半座のようなキャラは、人の話を聞かないところがあるのは珍しくはないのだけど、喧嘩が強くて、仲間からも恐れられている奴が、仲間や恋を求めるというパターンを表面的に満たしているだけということもあるのか、こういうパターンどおりの反応も、あまり好感を抱けなかったりする。

そんな半座に番場が、「俺は質問してるんだぜ」と声をかける。穂波しか見えていない半座の態度も問題だと思うけど、番場のセリフも自分が視野に入っていないということに気を悪くしたというようなニュアンスを感じてしまうのだが。

そんな番場に、俺より強いのか? と問う半座。

本人はもとより、周りの空気が凍りつく。聞きなおしても、半座はそれしか言わない。

野田が奴は、と自分の勘違いから来る推論を説明しようとするが、番場は「わかったよ、あの一年坊主が何しに来たのか」と腕を鳴らす。

まあ、いきなりやってきて、落ち着きなく、きょろきょろしていて、あげく、お前強いのか、としか言わない。そりゃ、喧嘩を売りに来たと勘違いされてもおかしくはないよな。このあたりのやり取りは、引っかかるものがあるにせよ、流れ的にはわからなくもない。

野田に審判を任せる番場。「空手というのは身を守るために使うものだ、しかし、古くは島を守るために使った時代もあった」と語るのですが、

事情を良く確かめないで、間に入るだけならともかく、知り合いを殴ろうとしている相手を問答無用で殴るのは、守るというより、過剰防衛じゃないのか?

今回の場合は、半座の態度にも問題はあるにしても、一年に掃除しろというように、そこそこ、心がまえみたいなものは教えているわけだし、喧嘩屋に用はないと、無益な喧嘩はしないというように追い払う姿勢を見せた方がいいのじゃないか?と思うのだが。

考えなしに、思い込みだけで攻撃していたら、どう贔屓目に見ても、敵を増やすだけと思いますし。

鍛えられた身体は凶器という言葉を知らないのでしょうか、この人たちは?

もしくは、半座が引き下がらなくて、暴れた挙句に、やむを得ず反撃というようなやり取りを得てから、半座とやりあうような流れでも悪くなかったのではないか、と思うのですが。

半座にグローブを投げ渡して、質問の答えの変わりに、「逆に聞こう、お前に俺が倒せるか?」とドスをきかせて、問い返す番場。

それを見て、自分はここに強くなりに来たのだぞ、なんで、いつもと同じことしなきゃ、いけないんだと合点が行かない様子。

いや、無自覚なのはともかく、喧嘩を挑まれたら、暴れ回っている時点で、変る気ゼロだし、ああも暴れ回っていたら、この学校や部活を支配しに来た乱入者というようなニュアンスで見られるのは無理もないと思うのですが。

まあ、そういうことに気がついていないからこそ、恐れられてしまうわけですが。それを勝手に入部テストと勘違いする半座。

番場の言動や半座の言動には突っ込みどころを感じるのですが、勘違いするやりとりは、先週よりかははるかにマシに思えてしまうのですが。

半座や番場の価値観では、どう解釈するか、というのはある程度、実感できても野田のような、立場では、相手の言動をどう誤解するのか、という感覚があまり、つかめないということになるのでしょうか?

もし、そうだとしたら、それって、この漫画には強者の価値観しか存在しないということになりますけどね。強者というか、力の強いものが何をやってもいい、もっと平たく言うと、作者の思想を体現するキャラに、作者補正をつけて、そいつのやることは何が何でも正しいということで、そいつに蹴散らされるキャラの考えることには見向きもしないといった類の言動ですが。

あんたを倒しゃいいんだな、と理解して、「始め」という前に、番場に襲い掛かる半座、それをこいつ流といって、一応は受け入れて、戦いに応じる番場。しかし、半座の攻撃をあっさりといなして、顔面に一撃を入れる番場、というところで、以下次号。

って、顔面殴っていいのか? まあ、空手のルール無視で襲い掛かってくるような奴には、ルール無視、相手の土俵に合わせて、迎え撃って、叩きのめすというのは効果的だから、というのはわからなくもないが・・・。

空手部に乗り込んでいって、その洗礼を受ける半座ということで、やはり、自己流では手も足もでないまま、叩きのめされるというところなのでしょうか? それとも、ただの乱暴ものではない、ということで、一矢報いるくらいはやるのかもしれませんが、いいところで、穂波が乱入してきて、半座も番場も穂波に蹴散らされるとかいう落ちでもあるのでしょうかね?

しかし空手というか、武道をやる部活というよりかは、強いということで、幅を利かせて、周囲に乱暴狼藉を働く、悪役系の運動部のノリにしか見えないのは気のせいか?第一話、第二話での穂波の言動で、穂波を野放しにしているような空手部なので、モラル面では期待していないわけですが。

私個人は、ハンザスカイという作品、学園&空手ものという風には、解釈できなかったりします。

どちらかといえば、ケンシロウやらトキやら、良心的なキャラのいない北斗の拳というほうが近いと思っています。

最終戦争で荒れ果てた大地で他の地方からやってきた乱暴者(戦いの日々に飽きている)が転がり込んできたのだが、その噂を聞きつけて、近隣の無法者たちが戦いを挑んできて、それに応戦している中で、無法者たちのとある一派にいた女に一目ぼれして、その無法者チームに入るというようなニュアンスなら、まだそこそこ、しっくり来るものがあるのだけど。

空手部は無法者に狙われた村とか、それを守る自警団ではなくて、無法者でもマシな部類の連中にしか、見えないわけですが。

PUNISHERも、皆から避けられ、迫害されていた(7巻のダイジェストで、それだけじゃあなかったみたいな事を言ってたが、あの書き方では、説明不足もいいところ)アルトがミルキィに引っ張られ、お互いに影響をあたえるような話にしたかったと思うのだけど、皆に避けられ、嫌われまいとする余り、自己主張をしないアルトを自分勝手なミルキィが、自分に都合がいいように振り回しているようにしか見えなかったし、ミルキィ自身、けちは小悪党にしか見えなかったのに、それがすごいとか、変に正当化させるというか、待ったをかけれるような相手とか、価値観はついぞ、存在しなかったわけですしね。

無敵看板娘(無印)では、腕っ節だけではどうにもならない相手(辻とか茅原先生とか)もいたから、コメディということもあって、緩和されていたけど、PUNISHERでは、完全に力の論理だけでしたし、それでいて、モラルが伴っているつもりの言動を登場人物にさせていましたからね。

穂波や番場が腕力だけの強さだけの人間ではない、心の伴った強さを表現できているとは思えないし、半座も半座で、血龍と恐れられているけど、乱暴者なだけではないとか、仲間とか、恋を渇望するような心理というのがあるようには思えないですからね。

心が伴わない強さで、強い奴が正しい、何をやってもいい、と自身が批判していた、ガッツポーズをする武道家やスポーツマンと大差ないようなキャラしか、今のところは出ていないですからね。

まさか、弱虫ペダルやナンバと被るから、恋を求めるに至るまでの心理や、喧嘩三昧な日々に飽き飽きして、カタギになろうとする心情とか、すっ飛ばして、描いたとかいうのじゃないだろうなあ。
そこは二番煎じとかいわれても、描かなきゃいけないところじゃないのかと思うのだが。

PUNISHErの時には、第一話でアルトの境遇とか、考え方も曲がりなりにも描かれていたのだけど、それ以降はまったくといって良いほどかかれていなかったし、チンピラレベルの小悪党ミルキィに流されてしまっていただけで、彼女のやることに待ったもかけられていなかった。
今度の作品は、それすらもなくて、無敵看板娘っぽいノリでやっているけど、PUNISHERののりがぬぐいきれていないというか、問題部分が解消されていないような。

血龍と呼ばれて、ブイブイ言わせてきた半座が自分の力ではどうにもならなかった壁にぶつかり、新しい世界に身を投じていく、という展開はわかるのだけど、

より強い相手にぶっ飛ばされたから、というのはギリギリだとしても、それで惚れるのが、空手家というには疑わしい人格の思い込み娘(鬼丸美輝の劣化コピーにしか見えない)で、出てくる空手家、軒並み勘違いで、攻撃してくるような奴ばっかりだし。
とてもじゃないけど、喧嘩三昧だった半座に道を説けるキャラじゃねえ(汗)
どちらかというと、自分たちが強いからって、調子に乗って、狼藉三昧の学園ドラマにでてくる悪役系の運動部といったほうが、まだ納得できるような面子にしか見えませんし。そういう連中に痛めつけられるけど、その中にいた穂波に恋して、目を覚まさせるというストーリーするつもりか?

力の強いものが正しい、何やってもいいというようなニュアンスしかないのに、さも、心の正しさを説くような展開にしかならなかったら、このままで話が進んだら、今回もPUNISHERと変らない問題を抱えて、打ち切りになりかねないような。
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by kwanp | 2010-01-28 20:48 | コミックス
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