それはギャグで言ってるのか?

最短距離を至近距離でぶち込む!!

番場の顔に一撃を入れる半座。

踏み込む、突く等の行動の単位「挙動」
その一挙動で相手に攻撃が届く範囲。

「コイツ、いつの間に一足一拳の間合いを」
驚く野田。
一足一拳の間合い、その人の攻撃範囲ということらしいですね。

半座は
「まだだ、俺が何発入れられたと思ってんだ! 逆転するまで納得しねえぞ」
とさらに殴りかかる。

まあ、番場より多く攻撃を決めないと合格できないと思い込んでいるのだから、そういう発想自体は、彼の立場からは当然のように出てくるでしょうね。
しかし、顔を押さえ込んで、攻撃できない相手に殴りかかるのは、どうかと思うが。半座は空手家というか、武道家じゃないけど、どういう世界でも、ひとかどの地位に立つには能力だけじゃなくて、人格というか、筋を通す部分ももたないとのし上がれないと思うのだけど、相手が攻撃できないところを攻撃するというのは、番場がいってた喧嘩屋や不良でしかないことを、自ら実証するようなものだと思うのだが。

まあ、審判やってる野田が、ここで待ったをかけてもいいはずなんだが、コイツの場合は、半座の強さにビビっているどころか、勘違いで襲うような奴だからな、そんな気概を求めれるような相手じゃないというか。

その半座ののど元にけりを寸止めで入れて、まったを駆ける青柳。番場は喧嘩でもベスト4とかいって、半座をすごいとか誉めるのですが、

穂波の強さを半座を叩きのめすことで強調しておいて、その半座と30分やりあって、息切れしかけるような描写入れて(まあ、空手と多対一の喧嘩では体力の使い方も違うのは解るけど)おいて、後から、県でベスト4とかいうようなことをいっても、説得力ないのですが。

というか、人ののど下に、いきなりけりで寸止めするって、どこが武道家だ、とおもうのだけど、この場合は、半座も頭に血が上っているから、実力行使で止めようという発想もありなのかもしれないけど、これまでがこれまでだから、相手の行動を止めるための措置だったにしても、必要以上にマイナス印象を持ってしまうのも、また事実なのですけどね。

しかも、青柳、ウォーゼルポジションで描きたいのだろうけど、目にもとまらない早業で、半座のあご元にけりを寸止めで入れるようなことをしているし、穂波の強さとあわせて、空手部には、強い奴が多いというニュアンスもわからなくもないのですが、

番場の強さに説得力がないと思うのですが。

よく確かめもしないで、勝手に早合点して、不良とか、喧嘩屋相手に勝負を挑んで、半座の流儀にあわせて、延々とやりあうような選択を自分からしておいて、息切れして、一本入れられていて、それで空手云々で後輩に対して威張っているわけですしね。

寸止めが伝統派空手のやり方なのだそうだが、寸止めでも拳圧で殴られたかと思ったような迫力を出すとか表現のしようはあるはずだと思うのですが)、しかも穂波といっしょに一年をいびるとか言うようなことをやっているので、そこそこ強いけど、穂波ほどじゃないうえに、これらの言動から、穂波の腰ぎんちゃくとか、虎の威を刈る狐にしか、見えないのですが。

まあ、半座に主人公としての見せ場を作らないといけないというのは解るのですが、穂波や青柳との強さを半座よりも上のように描いておきながら、番場だけは人並み程度に強い、それもルールに従うことでの強さみたいに見えてしまう、おまけに、ルールに従っているとは思えない、穂波や青柳の強さはしっかりと強調されているわけで、番場のこれまでの言動が、大して強くないのに、威張り散らしている小物にしか見えないのですが。

野田は半座に対して、
「何してくれてんだよ、番場さん、うちのスタメンだぞ!!」
と怒鳴るわけですが、野田が待てと制止して、寸止めだったということが明らかに。

「本当だったら、俺の顔は血だるまになってたんだ。それを何回も止められた。俺だけ殴るんじゃ、カッコ悪りーや」

オイ、顔を抑えこんで、攻撃できない相手になぐりかかるのはカッコいいというのか、お前は?

今回の描き方では、一発入ったかどうかわからないけど、前回のラストでは、一発入ったように見えても不思議じゃないものだったと思いますが。
まあ、半座は入部テストだと思い込んでいるわけですから、攻撃を受けているうちに、どう攻撃すればいいのか、ということを試合の中で学習するくらいは、受かるために必死なのだと思うので、身につけるとは思いますが。

しかし、「血が見たくて、戦ったんじゃねーんだよ」
というのは、説得力無いような。
先ほども言ったように、顔を抑えている相手を攻撃しているわけですから、そう思われてもしかたありません。

しかも、野田に怒っていますが、
勝負を挑んできた上に、半座の流儀を認めたのは番場ですし、審判をやっていたのは野田なのですから、空手のかの字も知らない素人相手に勝負を挑んだあげく、顔を殴られたから、といって、うちのスタメンどうしてくれると怒るのは、明らかに逆恨みでしょう。

というか、お前も、いきなり、相手に向って、殴りかかっていったわけだけど、スタメンじゃなければ、何をやってもいいというのか?

野田たちからすれば、血龍とかよばれて、恐れられている不良が喧嘩を売ってきたという勘違いをしているわけですから、正当防衛のつもりかもしれませんが、半座の言動も誤解を招いたとはいえ、勝負に引きずり込んだのは番場の側ですから、勘違いで、勝負を挑んだとはいえ、明らかに野田や、番場の方に非があって、半座に怒る資格は無いと思いますけどね。

「じゃ、何が見たいのかな」
と半座を覗き込む穂波。それに気が付いて、顔を真っ赤にして、出口まで逃げ出す半座だが、「ここで逃げたら、また花が遠ざかっちまう」と何とか、踏みとどまる。

「いうんだ、この部に入りたいと! あんたのところで強くなりたいと! あわよくば、この想いを・・・!」
意を決して、M話し掛けようとするのだが、

怒りに燃える穂波に殴られる半座。しかも、
「帰れ、ここはお前みたいな不良の来るところじゃない! 礼儀作法も知らない奴は大嫌いだよ!」
と怒鳴りつける。

真偽も確かめずに人を殴ることのどこが礼儀作法だ? というか、穂波の正しさもおもいっきりひとりよがりで、共感できないものだし、描いている身としては、思い込んだら突っ走るというか、天然っぽいキャラを描いているのだと思うけど、はっきりいって、天然というか、突きぬけっぷりが中途半端で、「これはこれで一つの正しさかも」と頷けるものが無いのですよね。

佐渡川氏の特徴にダークさというのが指摘されているわけですが、ダークなものを只、ダークと強調して、そのダークな存在に作者的に正しいことを言わせてしまって、さらにそれをムリヤリ正当化しているというところなのですけど。

穂波のようなキャラも、自分の言動を正しいと思い込んで突っ走るというのはアリといえば、アリですが、たいていの場合、この手のキャラというのはギャグキャラ扱いというか、常人には理解できない志向で突っ走るという、突っ込みどころ満載のキャラである場合が殆どで、そのキャラに突っ込みを入れるキャラ、もしくは価値観が必要なのですが、PUNISHERでも、この作品でも、そういう価値観はまったくといっていいほど、存在していないですから。

しかも、自分が描きたいことを優先して、この作品なら、喧嘩に明け暮れた生活に嫌気がさした不良とか、一目ぼれした女の子にいいところを見せたくて、入部するという展開を、とりあえず、流れだけはなぞっているだけでしかない。
読んでいる側から、どう受け止められているか、ということを、PUNISHErのとき以上に、考慮していないというか。
無敵看板娘の時は、コメディという要素で助けられていた部分なのに、コメディを切り捨てて、しかし、基本的なやり方(腕っ節の強いヒロインが自分の欲望のままに暴れ回る)はそのまんまで、その姿をムリヤリ正当化して、それ以外の観点を描いていないわけですからね。
これで、心の伴った武道家といわれても、納得できません。

穂波の言葉を受けて、「ちくしょ^」と逃げ帰る半座。

「ないて逃げていった・・・、あの血龍が」
呆気に取られる野田。その彼に半座の事を尋ねて、元気だなという青柳。
ウォーゼルポジションで後輩を導くキャラのつもりなのでしょうけど、

後輩達が強いのをいいことに、好き放題やっているのを野放しにしているのに、それに対して、止めるようなこととか、指導するようなこととかしていないどころか、その好き勝手やってる筆頭格でしかないのでは?

と疑いたくなるのですけどね。

ないて、逃げ帰る半座(何かを心に誓ってる?)。

退部届を出す番場。呆気に取られる青柳。

「俺は強くなるためにこの道を選んできたつもりです。しかし、昨日、一介の不良に不覚を取りました」

いやいやいや、はじるのは不覚を取ったことじゃなくて、一介の不良あいてに、ルールもろくに教えないで、勝負を一方的に挑んだりしたことで、はじる部分を根本的に間違えているとしか思えないのだが。

まあ、不良とはいえ、ずぶの素人あいてに後れを取った挙句、ズブの素人に寸止めを学習されて、一本取られたわけだから、面目が立たないということの方が本音に見えてしまうけど。
強い奴は好き勝手していいというような風潮の空手部にしか見えないから、不良に負けたことで、自分の立場悪くして、部にいられないという、どうみても自業自得な結果でしかないのですけどね。

まさか、素人と喧嘩したことで、部に迷惑がかかるのを恐れたからということをいうのでしょうかね? それなら、尚のこと 喧嘩挑むなよ、というか、挑むなら、勘違いからでた行動とはいえ、退部覚悟みたいな言動を描写してから(半座が気がつかないように)の方が、まだ、納得できた(空手部側からすれば、空手部に乗り込んできて、支配しに来たと思い込んでいるから、番場が空手部を守ろうとして、勝負を挑むにしても、もうちょっと描写をしても良かったのではないかと思うのだが)。

青柳達が止めるのも聞かないで、退部して、道場を出て行く番場。
その彼の前に半座が現れるのだが、
「一晩中、考えてもわからねえ」と首をひねる半座。

あきらかに、穂波や空手部のやってることは心の伴った強さじゃないだろ。番場におしえてくれというけど、

礼儀作法なんて、たいそうなものじゃなくて、弱肉強食みたいなルールしか知らないのじゃないか?としか思えないのだけど。
まあ、こういう礼儀作法は、中途半端に強い連中は、自分の言動を正当化するための方便で使いたがるからなあ。体育会系の悪いイメージを凝縮したような連中だし。
というか、番場じゃなくて、野田の役目だろ、こういう半座に対するアドバイスは。
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by kwanp | 2010-02-10 20:04 | コミックス
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