試練というよりかは

峰岸二ポイントで逆転されてしまった半座。
まだ、「1ポイント差だ」「取り返せ」とエールを送る空手部の面々。

いや、この人たちが声援送っていても、対して仲良いようには見えないのに、こいつらに声援送られても、心強くないだろうと思えてしまうのだが。


再び攻撃してくる峰岸。
逆転と聞かされて、このまま、時間が過ぎたら、自分は負けるのかとあせる半座。
まあ、時間無制限、ルール無用の喧嘩しかしたことがないから、ルールの違いに戸惑うという意味では、この反応はありだとは思うが。

冗談じゃねえぞ、と中段逆突きをかますも、フェイントだったために、逆に攻撃を入れられる始末。

「コイツ・・・、青柳と違え、奴ほど足が長くない分、蹴る前にチョコマカと・・」

とか言ってるわけですが、

ちょっと分が悪くなった途端に、峰岸に対する評価が違ってしまったような・・・。

青柳ほどじゃないとかいって、たいしたことじゃないみたいなことを言ってたのはお前だろうに・・・・。

中段逆突きだけじゃあ、対処できないとか、中段逆突きしか知らないパニクるわけですが、

いまさらそれかよ!!

というか、たいていは、ひとつの技しかもっていなくて、戦いに望む、それも自分はキャリアが浅いし、相手は、一年とはいえ、一応は名門校。

喧嘩にしても何にしても、一つの技しか持っていないということで、勝負に持っていける状況は限られていると思うのですが。
むしろ、そういう状況の中で、どういう風に相手に中段逆突きをかますようにもっていくのか、とか、考えるくらいはしないと勝ち続けるのは難しいわけですし。
空手は未経験同然とはいえ、喧嘩屋として鍛え上げた真剣勝負のノウハウが無意識に反応してしまうとか、あるいは、そういう戦い方をあえて、使わないとか、戦う中での葛藤とかもあると思うのですが、まるっきり、空手の初心者という部分しか、描かれていないような。
前回、峰岸の変わろうとしているのに、変わりきれないという部分が描かれておりましたが、半座と峰岸、よく似たもの同士として、描くのであれば、喧嘩屋の戦い方、性分が抜け切れていない半座も、もうちょっと描いていれば、対照的な二人として、描けていて、きちんとした空手のルールに乗っ取った最初の戦いでの因縁というものも描けていたのではないか、と思うのですが、
峰岸が因縁をつけて、あげく、半座に暴行を振るう、それに怒って、喧嘩を買う半座くらいしか、ありませんからね。
戦い方なんて、変えようとしても、簡単に変えれるものではないのですから、そのあたりを踏まえて、喧嘩屋の戦い方が出てしまい、それを押さえつける半座。一方、半座を軽く見ていて、カッコよく勝とうとする峰岸という風にももっていく手だってあったと思いますし。

こういう対比を書くのであれば、やはり、もうちょっと、変わろうとしているのに変わりきれない半座の姿も描いていないと対戦相手の峰岸のキャラも映えないと思いますが。

峰岸に上段蹴りで4ポイントとられ、7ポイントになって、あと少しで勝たれてしまうというところまで追い詰められてしまう半座。

蓮城は半座が中段逆突きしか知らないということに気がつくわけですが、ここまで、それしか使ってきていないのだから、気付くのも当たり前のような(汗) というか、先週のあたりで気がつけよ、名門校。

動きが単発、頭が低くなるから、足はよく届くし、リーチ差があるから、安全圏で蹴れる。
峰岸からすりゃ、いい実験台だぞ、という。

後一分、一ポイントで負けると追い詰められる半座。試合前にビビっていたのはこれか、ということですが、穂波に痛めつけられ、しかも大見得切って、弱いといわれたわけですから、空手家に自分の力が通用しないと恐れても不思議じゃあないでしょうからね。

深刻そうな顔をする穂波ですが、大部分は、あんたのせいで、そうやって、心配そうな顔をしているような立場じゃないだろと思うのですが。
そもそも、中段逆突きは嫌がらせで教えていたわけですし、それ以降は基本しか教えていない。

しかし、30分で寸止め覚えて、穂波のしごきで中段逆突きを覚えた。

練習の光景や、空手の映像ソフトとかを見せて、技を覚えさせようとか思った奴はいなかったのでしょうか?

少なくとも、穂波の動きを目で追っているときの集中力は高いはずですから、彼女の動きを目で追っているうちに中段逆突き以外の技を覚えるくらいはやってのけそうな気がするのですが。
実際に戦いながらでなければ、何も覚えれないというのであっても、それでも試すくらいはしてみてもいいと思いますし。

そもそも番場も糧になるはずだ、とか言ってるわけですが、
自分の思い込みだけで、不良だと決め付けた半座に嫌がらせで中段逆突きを教えて、しかもミスすると容赦なく痛めつけた穂波、面白そう、気が合うからとそれを黙認、静観していた青柳、そして、それを一週間、誰も止めなかった空手部の面々。

空手をすることで強くなりたいというような人間に、嫌がらせ同然の洗礼をおこなって容赦なく痛めつけるような、それも一歩間違えたら、大怪我するようなことをしておいて、まともに指導しないで、いきなり、試合に放り込んで、負けたら洗礼。

こいつらが、半座の力が及ばなかったのを糧だといえるような立場じゃないだろ。

確かに、相手の成長を願って、荒療治を課すということはあるでしょうけど、青柳は、面白そうだからという無責任で調子のいい体育会系の先輩がよく言いそうな言動で、周囲に指示を出しているわけだし、穂波は自分の思い込みだけで相手に暴力を振るう。
そして、それを誰も止めない空手部。

こいつらのどこに、相手の成長を願うような心があるのやら。

「俺、やる前から、負けを予想して、んで、予想通り負けて、今日帰るのか・・・」
峰岸にあたらない攻撃を放ちながら、つぶやくのですが

「んな、カッコ悪いこと、あるかあああ!!」峰岸の顔に上段突きを決めて、ポイントを獲得する半座。

逆突きの引き手を上段に持っていっての連突きか、という番場。いつの間に教えた、という番場だが、穂波は一回もという。

「峰岸、おまえとは、あんなことやこんなことあったけど、どうでもいいよ、相手は誰でもいい。負けたくねえ、つーか、勝ちてぇ、勝ちてぇっ!! ただ勝ちてぇつ!!」

上段突きで5ポイントまで追い上げてきた半座。

残り20秒。

あいつ全然、あきらめてねぇ! と興奮する野田たち。

「確かに勢いはついたが・・・・・」と番場。
「残り時間わずかで、2ポイント差。劣勢はかわらねぇ」と青柳。

半座にも一本取れる技があればなという二人。


何、ロクに指導もしてこなかったうえに、そういう奴に試合させた連中が自分のこと棚に上げて、他人事みたいに、残念がっているのですか。

峰岸のけりを見て、それだ、と気がつく穂波ですが・・・・?

半座の空手のセンスがすごいということを描きたいのかもしれませんが、中段逆突きの業しか知らない人間をいきなり試合に放り込む、しかもそれまでの彼らの行動も決して、ほめられたものではないということを考慮すると、半座の空手センスのすごさよりも、空手部のロクでもなさのほうが強調されているようにしか見えないのですが・・・・。

せめて、一回くらい、練習試合に向けて、とか、心を入れ替えた(?)穂波の指導を描くとかして、半座が実戦でしか技を習得できないのでは、と匂わせるくらいのことをしていれば、まだ、ロクに技を知らないことに関しても、納得できる部分があるのですが。

それとも、穂波をヒロインとして強調したいがために、こうも展開を急いでいるということなのか?

あるいは、妙なイザコザとか挟み込んだり、相手を侮ったりしている理由というのは、半座の学習能力が見た目ほど、便利なものではないということを悟られないためか。

何しろ、公式試合の短い時間の中で、それを発揮するというのは難しいわけだし、相手の技をコピーするだけでは勝つのは難しい。あくまで、その時点では習得しただけに過ぎないわけであり、たいていの場合は、相手にしているのが、そのコピーした技を長い時間かけて、練習したりして、我が物にしている相手であるからだ。

しかも相手の技を試合中にコピーするというようなことをしていれば、最初の1、2回はともかく、それ以降は完全に警戒されてしまうわけだし、使いどころがさらに限られてしまう可能性が高い。

その対戦相手の技を試合中にコピーするだけでなく、その技を有効に使っている相手に対して、的確に攻撃を決めるということをしなければいけないわけで、これは試合時間の間にやるのである。
まあ、コピーというよりかは、記憶・分析を無意識のうちにやっているというところが大きいのだと思うが。
まあ、青柳やら穂波のように、今の自分よりも、技量が上の相手には、そっくりそのまま、コピーするとかいうのはムリな話ですが、それにしても、中段逆突きを習得したように、その集中力で、相手の動きを覚えて、よけることに応用するという手もあるのですが、それに使っている気配は全然ないみたいですしね。
ずぶの素人がそれなら、まだわかりますけど、喧嘩で鳴らした人間が、そこにまったく気がつかないって、防御を気にせずに、喧嘩で勝ててたとでもいうのでしょうか?

ほかの作品なら、すごいセンスで初心者が健闘しているとなるのでしょうけど、連載開始からの話の流れを見ると、それ以上に空手部のやってることがろくでもないことばっかりで、強くなりたいと空手を始めた人間を、自分達が面白がってるために食い物にしているようにしか見えないし、しかもそいつらを、力と心のバランスが取れた空手家みたいに描いているわけだから、ここ数年、批判される主人公最強モノの典型的なタイプの作品にしか、見えなくなってきましたね・・・・・。

しかも、穂波の動きを追っていれば、ほかの技とまではいかなくても、練習中にやってることのいくつかは、覚えるくらいの集中力って、今の半座は持っているはずだと思うのですよね。
一応は、彼女に恋しているという設定なのですから。それとも、殴られなきゃ、覚えない(心を入れ替えたから、それを余りしなくなった?)から覚えていないとでもいうのでしょうかね?
そうでもなければ、穂波は見ているけど、彼女がどういう練習をやっているのかまで気にしていない、ということになるわけで、元々、つよくなるためにやっているだけでしかないにしろ、空手に対して、その程度の認識しか持っていないということになると思うのですが・・・。

おまけに血龍という喧嘩では最強クラスという設定があるから、その能力をある程度、活用することができると思われてしまうし、コピー能力の便利なイメージのほうが一人歩きしやすい。

それに妙なイザコザやら、緊張するだの、騒いでいるのって、そういう駆け引きの応酬を書かないためと、戦闘バランスの調整のための方便なのではないか、とか、勘ぐりたくもなるわけですし(というか、こういう心理的な駆け引きを描かない作品って、そのそらし方があからさま過ぎるのが多いわけだし)。

まあ、ろくにその競技のルールとかも知らないで、実戦で技や技術を見につける、スポーツモノとかバトルモノではよくある展開といえば、そうなのですが、そういうのを描けば書くほど、穂波や空手部のいやな側面が強調されてしまって、共感できないものを感じるのですよね。
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by kwanp | 2010-05-13 22:34 | コミックス
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