負けられないとは言うのだが

「お前達の健闘、しかとみせてもらった、蓮城の強さもな。

ならば、今度は御門が見せる番だ!!」

中段蹴りで2ポイントを得る番場。

それに喜びの声を上げながらも、
「技あり?」ってなに?

と穂波に聞く半座。

知らないで、戦っていたのか、と突っ込みを入れる穂波ですが、

一応、教育係のお前がそれを言える立場なのか?

半座が知らないっていうのは、教育係がちゃんと教えていないということだから、穂波がロクに教育していないということになると思うのだけど・・・。

いきなり練習試合だから、完全に教えられなくても、嫌がらせで中段逆突き教えている以外は、基礎練習をやってる描写(それも竹刀でたたく)くらいしかないわけだからなあ。

確かに、この手のスポーツマンガの主人公は基本おバカみたいなことが多いから、知らないというのも不思議ではないわけですが、それを指導する上級生がいやがらせで暴力行為をやりまくる、それをけしかけるか、黙ってみているくらいのことしかやっていないわけで、そのくせ、登場人物の言動を美化することだけはしっかりやっているわけで、逆にロクでもなさが強調されているようにしか見えないのですけどね。

いくら周りが教えても、座学がなかなか身につかないというような描写のひとつでも入れていれば、このあたりも、ギャグで流せたと思うのですが。

というか、ロクに基本のルールや技も知らないままの初心者を本人が希望したとはいえ、試合に出して、しかも負ければ、「糧になるな」なんて、いやがらせにもほどがあるという気がするが。

まあ、青柳が穂波に好き勝手させている時点で、十分にろくでもない部だというのは明らかでしょうけどね。

上段
頭部・顔面・頸部
有効 拳1ポイント、蹴り一本3ポイント

中段
腹部・胸部・背部・わき腹
有効 拳1ポイント、技あり2ポイント

倒れた相手への極め技は3ポイント

と説明するのですが、確かに試合中に説明するのは間違いではない、間違いではないと思うけど、これまでの展開考えると、親切に説明しているほうだとは思う。

最初のころから、ちゃんと説明しろよという気もするが・・・。

というか、峰岸との試合で、こういう説明入れなかったのって、先の展開読まれやすいから、入れなかっただけじゃないのか?

と疑いたくなるのだが。

まあ、散々、なぞや伏線とかで引っ張るタイプの話を書く人というのは、意外と、何かを相手に説明するのが下手な人が多いですからねえ・・・。
ただ、仮にそうだったにしても、話の展開がわからないのと、話が楽しめるというのは別の話だと思いますし、話のタネがわかっても、何度呼んでも面白い作品というのはあると思いますけどね。
ルールを語りながら、右も左もわからない半座が正解にたどり着いて、勝利を手にするという展開だって、十分にありだと思いますし、ずぶの素人がそれにたどり着いて、それを実践して勝つというのは、ルールを説明しながらでも、十分に描ける内容だったと思います。

まあ、スポーツマンガではよくある展開なのでしょうけど、この漫画でそれをやられると、空手部の面々のロクでもなさとあいまって、彼らの怠慢、あるいは、指導する立場としては、不相応な言動の表れと見えてしまいますからね。

いや、同じことをやっても、描写のさじ加減でギャグとして流すか、いっそのこと、グロテスクさを貫き通せば、それはそれで味になってた可能性もあるわけで、突き詰めてみると、

礼儀云々の考えがこの作品の足を引っ張っているのではないか、と思えてしまう。

もちろん、武道に限らず、スポーツとかに礼儀とか、礼節は必要だと思う。

ただ、佐渡川作品の場合、やっていることはモヒカンレベルなのに、そういう連中に、愛とか正義というような類の正しいセリフを口にさせているだけな内容が多いわけで。

まあ、北斗の拳のモヒカンの場合、それをやったら、ギャグになるのだろうけど、この場合、ギャグにもなっていないと思うが。

前にも言ったと思うが、佐渡川氏の場合は、もっと、欲望を前面に出した上で、話を描いたほうが面白い話をかけるタイプなのだと思うが・・・・。

奇襲のつもりが返されたか、と県内4位は伊達じゃないという対戦相手。

まだ時間があると声援を送る峰岸たち。

番場の武器は二つ、一つは至近距離における手足のさばきだと説明する穂波。
まあ、初心者である半座に教えるために、今回、空手の説明的な要素があるわけでしょうけど、今回の練習試合に限っては、峰岸は、試合前にある程度、自らの手の内をさらけ出しているわけですから、穂波が試合前に、ある程度アドバイスをするとか、あるいは、試合が終わった後で、勝利のポイントを穂波が、半座に説明するとかいう手もあったのでは、と思えてしまう。

反面、リーチはでかくないといい、それでは、番場の武器は生きないので、どうすると尋ねる穂波。
近づくと答える半座。

半座と戦ったときは、半座が自ら近づいていたから、その必要はなかったわけですからね。

手足が届くまで、距離をつぶすんだ、と答える穂波。
それがもうひとつの武器・機動力とか説明するわけですが、半座は一度戦っているわけだし、そのあたりを思い出させて、そういえば、というようなシーンでも入れれば、半座の学習能力に関する描写のフォローにもなると思いますし。

そもそも、喧嘩と空手の違いがあるにしても、半座と戦ったときに、30分も戦っていて、相手の特性に気がつかないで翻弄されっぱなしだったわけだけどね。

瞬く間に、相手の懐にもぐりこんで、中段突きを極める番場。
それを見て、「同じ土俵に立って、初めてわかる、強い」と感心する半座。

対戦相手は近づいてからが、お前の勝負だなと理解するのですが、

前にいっぺん、試合したことがある相手じゃなかったっけ? そのとき対戦データから、番場の戦法を割り出して、研究するとかいうようなことしていないのでしょうか、蓮城って?

まあ、データで見るのと、実際に戦ってみるのとでは、違って見えるのはもちろんですが、それにしても、近づいてからが、お前の勝負なんて、言い方は研究データを頭に入れていれば、出てきにくいい方だと思いますし。

近づく前に打つと上段突きでカウンターを取って、2ポイントをとる対戦相手。

番場が出る瞬間を狙い打つ気だという穂波。

対戦相手は上段突きのリーチが長い上に、相手の出鼻をくじくカウンターに秀でているといい、
今の番場は技の届かないところで射抜かれるのを待つだけのウサギも同然という蓮城のメンバー。

来いと番場の攻撃を待つ対戦相手。

これじゃあ戦えないという半座。それに対し、さっきから戦っているという穂波。

対戦相手は、身動きひとつできないでいる。

「そうだ、よーく狙え。一発でもはずしてみろ、お前ののどを食いちぎる」
番場の背後に虎が。

この流れ自体はともかくとして、喧嘩で血龍とまでいわれた男が、番場の気迫に全然、気がつかないでいるなんてことがあるのでしょうかね?
何らかの形で、番場の気迫に気がついても決して、不思議じゃないのではないか、と思うのですが・・・・。

対戦相手が攻撃した瞬間、番場の姿がなくなっていて、あごの辺りに上段突きがきまり、時間切れもあって、番場の勝利に。

バカな・・・、横からだと!? 

と驚く対戦相手。

いや、前に対戦したでしょ、というか、県4位だったら、そいつの試合データを抑えておく位のこと、スポーツの名門ではやっていないというのでしょうか。

「斜めのステップイン、相手の射程圏内に角度を変えながら、入ったんだよ。軽いフェイントを交えつつ、間合いをつぶす・・・。アイツの得意技だ」と穂波が説明しているように県4位の得意技って、普通、チェックしているものじゃないですか?

しかし、そういう説明は練習試合前にしておくものじゃないのかという気がするが。
自分が後輩の教育、ろくにできていないのを棚にあげて、得意げに語られてもなあ・・・。

しかも、半座がずぶの素人同然だからというのもあるので、説明は必要なのかもしれませんが、一度、対戦したことがある相手なのだから、半座に語らせて、足りない部分を穂波にフォローさせるやり取りとか、対戦相手にある程度かたらせるとか。

決して、恵まれているとはいえない体格を、補って余りある技巧と勝負勘。それが番場誠十郎と語る穂波。
いや、傍から見れば、十分ガタイがいいと思うのですが。
スゲエという半座と手をたたく番場。

いや、野田にも何かいってやれよと思うのだが。

空手に関する説明が入っていて、わかりやすいなと思う反面、その説明のしかたが引っかかるというか、ほかにやり方あったのじゃないか、と思えますし、もっと早く詳しい説明入れてくれれば、と思いますからねえ。
そのあたり指摘する人は誰か、いなかったのでしょうか?

しかし、負けられないとか、やたらと強調していたけど、それは蓮白も同じだろうと思うのですが。
なにせ、一年とはいえ、黒帯の峰岸が白帯に負けてしまっているわけですからね。野田に勝った人間だって、それは同じだし、ようやく一対一に持ち込んで、勝負はこれからという状況にもってこれたわけですから。
しかも、峰岸に関しては、妙にドラマめいたものを詰め込んでいたのに、今回は番場の戦い方に関してだけ、あれこれ考えるようなことしかしていない。
番場も、半座とやりあったときには、相手を喧嘩屋よばわりしたくせに半座のペースに引っ張られて、30分もやりあったあげく、寸止めを極められて、自分の空手道は費えたとかいって退部するし、その後で株を上げた不良相手に殴られている半座を助けたにしても、やっていることは穂波と一緒(事情をよく知らず、知り合いを助けにはいって暴れた)。
パッと見は盛り上がる展開のように見えて、よくよく読んでみると、「あれっ?」と首を傾げたくなる展開でしたし。
番場の側だけ、負けられないとか、後輩の見ている前で、無様な戦いができるか、とか一方的に御門の側だけ、もっともらしくドラマを盛り上げられてもねえ・・・。
結局、番場をカッコよく描くというのは、それとやりあったことのある半座もすごいというようなことをいいたいということもあるのでしょうけどね・・・・・。
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by kwanp | 2010-06-03 09:00 | コミックス
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