少女漫画の描き方14

ずっとストレスで眠れなかったんですけど、先輩から貰った歌声のおかげで、最近、ぐっすりです!!という若松。
なぜか、瀬尾の歌声を聞くと、眠れるみたいなんだよなと野崎。
えー、すごいねぇ!! じゃあ、結月の歌声がお薬になってるってこと? と佐倉。
・・・・そうだな、とうなずく野崎。

うわああ、瀬尾が来たぞっ! 散れ散れ!!! あいつ顔面狙ってくんぞ!!! とボール持った瀬尾を見て、叫ぶ男子バスケ部員。

バコーンッ
ボールをぶつけられ、若松が倒れたーっっ! と叫ぶバスケ部員。

まあ、ストレスの原因もアイツなんだが、と心の中で突っ込みを入れる野崎。


最近、やたらと俺ばっかり攻撃されてる気がします・・・・・
ううっ、なんであの人男バスばっかりくるんだ・・・、と泣き言をいい、胃がきりきり痛む若松。
ちゃんと怒った方がいいぞ、とアドバイスする野崎だが、はい!!! 目があった時はちゃんと睨んでます!! という若松。
小さいな!!! 心の中で突っ込みを入れる野崎。
でも、睨みつけるだけじゃ失礼なので、ちゃんと挨拶もしてます!! と得意げに語る若松。
台無しだ!!! と野崎。
しかも、最近では姿を見かけたら、飛んで行ってます!!!
えっへんと胸を張る若松。
それ、なついているようにしか見えないぞと心の中で突っ込みを入れる野崎。

絶対にそう解釈するぞ、ヤツなら。

そんな・・・、オレのしていたことは無意味だったんですか・・・!!?
野崎から、ツッコミを受けて、ショックのあまり胃がきりきり痛む若松。
まあ、女にケンカ売るタイプじゃないもんなぁ、若松は・・、とフォローを入れる野崎。
かくなる上は・・・、先輩!!! 先輩の本貸してください!!! 俺、勉強しますと言い出す若松。
は? 俺の? 
そんなノウハウ本あったかな・・・・・、と首をかしげる野崎。
手袋を投げて、決闘を挑むシーンを見て、よしっ!! と本を閉じる若松。
待て、一体、何を理解した?と待ったをかける野崎。


いいか、マンガを参考にするのはいいが、使える所と使えない所をちゃんと見極めろよとアドバイスする野崎。
ハイ!!! わかりましたという若松。
でまあ、若松が瀬尾に出した手紙には、

瀬尾センパイへと書かれた封筒に、
「ほうがご
屋上で待ってます(はあと)
ぜったい来てくださいね(はあと)
ずっとずぅーっと待ってます!!」
と書かれていて、瀬尾とそれを横から見ていた佐倉が驚く。
果たし状の書き方がわからなかったので、マンガの呼び出し状を参考にしてみましたという若松。
それ、ラブレターじゃないか!!? 心の中で突っ込みを入れる野崎。


まさか、俺の呼び出しだとはおもわなかったでしょう、瀬尾先輩という若松に、ああ、マジで驚いたぜ、という瀬尾。お前、丸文字書くんだな、と驚く瀬尾。

ずっと言おう言おうと思ってたのですが・・・・、俺の言いたいこと、さすがにわかりますよね?
と尋ねる若松に、まあ・・・、そりゃ、わかるって、私を呼び出して、言いたいことなんて、一つしかないだろ? つまり、そろそろ、あだ名で呼んでくれってことだな? よしきたと瀬尾。
全然違う!!! と心の中で突っ込む若松。

何言ってんですか!!! バスケですよ!!! バスケ部という若松の言葉に、え? ああ、いつも楽しくぶつかり合ってるよなという瀬尾。
バスケはそんなスポーツじゃないだろ!!! ぶつかってくるのはアンタだけだよ!!!と叫ぶ若松。
女子部の助っ人だかなんだか、知りませんけどっ、いいかげんこっちは迷惑してるんです!!! もうこないでください!!! と怒鳴る若松だが、無言の瀬尾を見て、まずい、いくら瀬尾先輩でも、さすがに言い過ぎた・・・・っ!!と口をふさぎ、あの・・・・、その・・・俺・・・と口ごもる若松だが、
若松だから、「若」って、呼ぶのはどうだ? カッコよくね? とどこ吹く風。
あんた少しは話聞けよ!!! と逆切れする若松。

いや、こういうタイプは話聞かないのだけど・・・。

大体、なんで先輩は俺ばっかりいびってくるんですか!! いつもいつもいつもという若松。
そうだっけ? と首をかしげる瀬尾。
そうですよ!!! 俺ばっかりボールぶつけてくるし、なぜか、休憩時間まで絡まれるし、パシらされるし、肩もまされるし!!! 俺だけ荷物もちさせられるし!!! そのままファミレスまで連れて行かれるし、ご飯奢られるし、俺にだけおみやげ買ってきてくれるし!!! と例を挙げる若松。
それを聞いて、お前、気に入られてないか!!? と物陰で話を聞いていて、突っ込みを入れる野崎。

まあ、気に入られていたとしても、そうは思えない、思いたくないというのはよくわかる。というか他のバスケ部員、絶対、若松生贄にしていないか? しかし、そういうことやってんなら、周りが絶対囃し立てるはずなんだが(女の子と仲良く話してるだけで、勝手にカップル認定するヤツもいるのに)、周りがそういう反応していないのか?

まあ、下手にカップル認定して、本人に言ったら、生贄役が逃げちゃうから、言わないのか、面白がってるかのどちらかだよな。

しかし、八丈島の動物っぽいあだ名の高校生とか、世界史教師にたかられている体育教師とかからすれば、まだ恵まれているほうに見えるとか思われて、贅沢いうなとか言われそうだよな、若松の境遇って・・・。

野崎先輩だ・・・!! と野崎の姿に気がついて、そういえば俺は少女漫画で勉強したんだった・・・!!と我に返る若松。
女の人がダメージを受ける言葉は確か・・・、と少女漫画で、他の女と比べる男に傷つくヒロインを思い出し、
先輩はひどいです!!!声楽部のローレライさんだったら、そんなことやりませんよ!!! とよりにもよって、声楽部のローレライ本人の前で、声楽部のローレライを持ち出す若松。
頭を抱える野崎。

ローレライ・・・?と瀬尾。
知らないんですか? ものすごくキレイな歌声の人ですよ! 会ったことはありませんけど、毎日聴いている俺にはわかります。あんな声で歌える人なんて、思いやりにあふれて、誰も傷つけない、心が澄み切った、優しくて純粋な人しかいません!!!と断言してしまう若松。

ずっこける野崎。

瀬尾先輩と違って、あの人は癒し系です!! 優しく疲れを癒してくれるような清らかな歌声・・・!! もう俺、あの声なしじゃ眠れません!!!
眠れないって言うのは、俺にとって、死活問題なので・・・、つまりはそう!!あの人なしでは、俺は生きていけない!!! あの人は俺の女神様です!!! と言い切り、ど、どうだと勝ち誇る若松だが、若、と瀬尾から帰ってきた言葉は、もう一回頼むとアンコール。

ちなみに瀬尾は余計な一言を身も蓋もなく相手にストレートにぶつけたり(野崎にロリコン呼ばわりとか)、運動部の助っ人では、ラフプレイの連発(いやな対戦相手に当たったときの練習で反面教師扱い)などをやっていて、デリカシーのかけらもないタイプ。
ちなみに、椿いずみさんが描いている俺様ティーチャーに出てくる忍マニアの女版で、主役の黒崎真冬が所属する風紀部(正確には顧問佐伯鷹臣)と理事長の息子が率いる生徒会が敵同士なのだが、その生徒会に所属していて、風紀部のデータを取るために池の中から監視していたら、何も気がつかない早坂(見た目ヤンキーの優等生)に昼食のサンドイッチを包んでいたラップを息継ぎ用の竹筒をふさがれ、完全敗北し、リターンマッチを挑むも、マタも敗北。
敵の動向を探るために風紀部にもぐりこみ、妙な忍の美学(ただのマニアでニンジャの家系ですらない)を振り回したり、
思い立ったら、「最近、少し弛み過ぎなんじゃないか」とガクランの下、パジャマ来た格好で力説して、自分はもとより、真冬たち巻き込んでカエルの着ぐるみ着たり、ニンジャの特訓したりと、
先陣きってバカをやり、本人の意図していないところで、風紀部を引っ掻き回しているという縦横無尽の活躍をしているという有様。

中一の時から、一緒に生徒会長の世話を焼いていた腐れ縁の北条若菜が出てきたエピソードでは、乱立する部活を年に一度整理するために、審査があり、本来、それをやるはずだったのが、
「判子もって、どこまでみんなに追いかけてもらえるか楽しみにしていたのにー!」と生徒会を抜ける振りをする(そうでないと風紀部に入れない)忍に代わって、若菜がその役を買って出たのだが、

もうお前が主役でいいよ、と言いたくなるくらい、

ある意味、作品で一番存在感のあるキャラといっても過言ではなく、12巻では無数のはとにぶら下がって、壁に隠れる術の時に使う布で己を隠しているつもりで空から現れる有様。

しかも、野崎に、運動のできるKYと評されたにもかかわらず(忍も、真冬にKY呼ばわりされたことが有る)本人は自分のことをKYだとか思っておらず、気遣い屋とか、切れ者とか思い込んでいるというところなど、そっくりだったりする。

どうしてだろう・・・、ケンカを売りに来たのに、相手にもしてもらえないなんて・・・、もう、オレに出来ることといったら、と、
野崎「手袋っ!!!」
手袋を取り出し、
野崎「投げるのか!? このタイミングで決闘申し込むのか!?」
遅すぎだろと突っ込む野崎をよそに、摑んでいた手を振り上げたかと思うと
野崎「手渡すのかよ!!」
瀬尾に、手袋を手渡したのだった。

瀬尾が去って言った後で、
・・・・先輩・・・・、俺どうすればよかったんですかね・・・と野崎に尋ねる若松。
少女漫画読まなきゃよかったんじゃないか・・・・? としかいえない野崎。
まあ、文句言うために呼び出したってことだけはわかってもらえたんじゃないかなと言う野崎の慰めに、そそうですよね!!! 俺がんばりました!!!
と気を取り直す若松だが、
・・・・でさー、呼び出されていろいろ言われたんだけどさー、全部プレゼント渡すための照れ隠しだったらしいと渡された手袋を佐倉に自慢する瀬尾。
わーっ、シャイボーイ!!!とはしゃぐ佐倉。

全然、通じていませんでした・・・・・。

これ、若松のせりふだけ聞いたら、明らかに告白なのに、そっち方面に対する誤解はしていないで、プレゼント渡すための照れ隠しと思っているって、二重に誤解していないか、瀬尾(汗



しかし、この話で一番怖いのは、女性に対して、デリカシーのかけらもない主人公、野崎が常識人に見えてしまうことで、何の予備知識もなく、この作品、この回から見始めた人間が、野崎を常識人だと勘違いしてしまう可能性が高いことだと思う。
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by kwanp | 2012-05-10 20:44 | コミックス
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