少女マンガの描き方 30

月刊少女野崎くん 第30号 感想

役者の一人が
骨折しちまってよ、代わりに俺が出ることになった、と話し、明日から稽古と堀。

演技が上手いから、どういう役でも対応できるということか?

へぇー!!!、珍しいですねーと佐倉。

見に行ってもいいですか?と野崎。

よし、じゃあ始めるぞー、という堀だが、出てきたのは、
・・・って、野崎!!?と、王冠と剣を持った野崎が突っ立っている。

王子の代役頼まれました、と野崎。
鹿島の代役!? あいつ何してんだ!?と問いただす堀。
俺の代役をしていますという野崎の言葉を聞いて、はぁ!!? 何言って・・、と野崎が座っている方を見ると、わくわくわく、と冷や汗交じりの佐倉の隣で座っている鹿島の姿が。

鹿島くん、ごきげんだね、と佐倉。
うん!!! 部長の演技、久しぶりに見られるからね!!!と満面の笑顔で答える鹿島。

16号で、部外者は
立ち入り禁止みたいなことを言ってたな・・・。

鹿島くん、すごく嬉しそう・・・、なんだか、こっちまで嬉しくなってきちゃうな・・・、と思った佐倉だが、

浮かれるあまり、剣を振り回して、近くの人間に当たりそうになる(当たった?)鹿島。
死んだ恋人?にすがり付いて泣いている女子部員の近くで、顔が笑ったままの鹿島。
矢を受けて、倒れているがにやけたままの鹿島。

真面目にやれ!!!と額に青筋浮かべて、ツッコミを入れる佐倉。

嬉しいのが先に出て、感情が抑えられないってことか・・・。役者としてはどうなんだ、と思わないでもないけど、それだけ嬉しいってことか?
一日二日ならともかく、ずっとこれが続くのなら、確かに嫌だなあ・・・。

じゃあ、次、王子の友人だったルドルフが襲ってくる場面から、と台本を手にして、シーンを告げる女子部員。
おー、という堀。

きた!!!と嬉しそうに言う鹿島。
待ちな、王子。私が相手だ!君の彼女への愛とやらを、ここで見せてもらおうか!と王子の前に立ちふさがるルドルフになりきる鹿島。

うわぁー、悪い顔してるなぁ、先輩。あっ、ダメだ。顔にやけたら、怒られる!!!
抑えなきゃ!!! 睨んで、
睨んで!!! にやけるのを必死に顔に出さないようにする鹿島だが・・・、

鹿島「君とは戦いたくなかったよ・・・・、ルドルフ
・・・・」

堀「おい、王子。悪人面してんぞ」

堀に突っ込みいれられるほどに、悪い笑顔に。

これはこれで、話の描き方によってはアリかも。

堀「いざ、尋常に」
鹿島「勝負!!!」

カンカンカンと刃を交える堀と鹿島。

さすが・・・!!! 劇が始まると完璧に王子様だね! すごい剣さばき!!!と感心する佐倉。
ああ、きっと、毎日の練習で、動きが体に染み付いてるんだろうな。と感心する野崎。

・・・なんでだろう・・・、頭ではわかっているのに・・・、どうしても先輩にとどめが刺せない・・・!!!
 と息切れする鹿島。

くそっ、なんでだ・・・。頭ではわかってんのに・・・、こいつの足掴んで、ぶん投げてぇ!!!と堀。

かみ合ってないようでかみ合ってる(汗)

鹿島が堀にとどめを刺せないのはともかく、堀の場合は、いつも振り回されているから、役柄として、負けなきゃいけないのはわかるけど、いつものクセでついつい、張り倒してしまいそうになるというところか?

演劇部員の中には、そういう流れを期待している奴もいるんじゃないか、これ?

堀ちゃんとい王子
相性悪すぎるよー、という男子部員。
代役立てたほうがいいんじゃないですか?と佐倉。
えっ!?とショックを受ける
鹿島。

代役っつってもなー、そう簡単に・・、と頭を抱える堀だが、
!!! 野崎!!! 野崎はどうだ!!? ルドルフ!!!と野崎の方を見る堀。

なんといっても、こいつこそ、このシナリオを書いた張本人・・、
誰よりも、この話を理解し、誰よりも、全キャラクターへの愛情が深いはず・・!!!と思って、野崎に任せようとする堀だが、ルドルフか・・、と台本を見てから、こんなモブ
いましたっけ?と首をひねる野崎。

一番のヒーローが鈴木だったり、野崎も、お気に入りのキャラを露骨にひいきしそうなタイプだし、モデルを観察しないと、誰を書いても鈴木になっちゃう奴が、悪役出したところで、ソノ悪役の心理を表現できるとは思えないような。
それっぽい場面だから、それっぽい悪役を出した程度の認識しか、持っていないだろうし。



一応、演じてみた。
やあやあ、わたしのけんをうけてみろー、とぶんぶんと剣を振り回す野崎。
めちゃくちゃ棒読みだ!!!と突っ込みを入れる堀。

演技もできて、漫画も描ける人もそりゃいるだろうけど、マンガ(二次元)と舞台や実写(三次元)じゃ表現の仕方は違うから、それを認識せずに、安易に二次元での表現の感覚で、三次元で表現しちゃいけないですからねえ。

たとえば、堀の鹿島への突っ込みとか、俺様ティチャー7巻番外編で、学生時代の鷹臣が小学校時代の真冬を怪我させるシーンだって、鷹臣は真冬を放り投げるシーンで、ソノ次が包帯だらけの姿という、暴力描写には気を使っているようだけど、それをそのまま、実写でやれるわけ
ないし。

二次元じゃあ、なんてことない表現でも、3次元で表現するには、気を使わないといけないなんてことはざらにあるわけで、堀のこの考え方は、いささか危ない
ところはあるのかも。

鬼灯の冷徹という作品に出てくる白澤みたいに、万物を知る霊獣なのに、それを表現する術を知らない(
絵が致命的に下手)ケースもあるからなあ。

あれも、実写はいろいろな意味で難そうだけど。

やられたー、すってーんと倒れる野崎。

くっ・、私、ルドルフには故郷に残してきた妹がいるのだが、あいつにはなんと言えばいいのか・・・、と倒れる野崎。
新しい設定、作んな!!! と突っ込む堀。

書いているうちに、とか、後から、いろいろと設定が思い浮かぶ場合が多いですよね。
脊髄反射で描くに任せる人もいますし。

次回、妹・ルーシーが兄の敵を討つため、王子に挑む!!! と野崎。
スピンオフさせんな!と突っ込みを入れる堀。

そういえば、親指も千愛のアニキの話からのスピンオフで、全九巻の話でしたから、脚本で描いた話よりも長くなるのかな?

なんか・・・、お前らの知り合いにいないか? 目立つことが好きで、度胸のある奴とか・・、と堀。

うーん、思いつきませんね、と野崎。
いても、頼みにくいですよね、と佐倉。向こうの都合もありますし・・、と鹿島。

同年代だったら、前野が
当てはまりそうな気がするのは気のせいか?

あー、そうかあ、と残念そうにいってから、こういう時、調子いいこと言ったら、すぐ乗ってくれそうな、騙しやすくて、ちょろそうな奴がいればいいのになあ、とないものねだりをする堀だが、

!? !!? とワケがわからない御子柴を連れてくる野崎たち。

それはいるのか、と堀。

一巻の第10号でセリフ合わせのときに、御子柴もメイド役でセリフ合わせをしていて、きっちり指導していたので、そのときに御子柴の性格、ある程度、見抜けなかったのか?
台本合わせと、鹿島のほうがイケメンということに意識が行ってて、それどころじゃなかったか?
そういえば、若松が声楽部のローレライを探ろうとしたときに、通りがかった堀が、ソノ目的を忘れて、ミュージカルもいいな、と言い出したこともあったから、鹿島がらみで、横道にそれることが多いから、それで忘れ去った可能性は高そうだ。

はぁ!? 俺が劇!? 無理に決まってんだろ!!! ふざけんな!!! と嫌がる御子柴だが、

みこりん、すごく似合ってるよ!!と佐倉。
写真撮ってもいいか?と野崎。
さすが、私の認めたライバルだね!!!と鹿島。

おいおい、やめろよ・・、とノリノリで衣装を着て、ふっ・・、と決める御子柴だが、・・・って、ノセられてたまるか!!! おまえら、バかじゃねえの!!? こんな見え見えの手に乗る奴がどこにいんだよ!!! と我に返る御子柴だが、

みこりん、こっちの構えのほうがかっこいいよ、という佐倉。
王子も霞むポーズだよ、御子柴。ひゅーひゅーと鹿島。

こ、こうか、と満更でもなさそうにポーズを決める御子柴。

それを無言で見ている堀。


堀ちゃん、何見てるの?と男子部員。

いや・・、あいつ、どっかで見たなって・・、という堀。
鹿島くんの友達だからじゃないの? 僕もよく見るよ、という男子部員。

それは知ってんだけど、もっとこう・・、よく知ってる奴に似てるっていうか・・・、
妙に努力家で、すぐ恥ずかしがって、すぐへこんで、よく悩む・・・、と御子柴の特徴を挙げていって、マミコだ!!! ハッと気がつく堀。

性格的な特徴だけみると、
ヒロインというより、ライバルキャラ
の方がしっくりきそうな特徴ばっかりのような・・・・。
マミコに良く似ているとか思ったところで、御子柴が男なので、ないない、とソノ可能性を否定することだって、少なくないと思いますが、野崎のことを良く知っていることもあって、そういうことをやりかねないから、ありえないと否定できなかったということでしょうか?

大体覚えたみたいだし、ちょっと通してやってみようか、という鹿島。
おっ、おうっ!と応える御子柴。

カンカンカンと刃を交える二人。

うわあ、王子が勝つってわかってても、思わず応援しちゃいますね!! 王子がんばれー、という女子部員。

予定調和を見ていて感じさせる物語というのは、アウトですから、予定調和がわかっていても、そこにたどり着くまで、それを感じさせないように話を持っていように、工夫しないといけませんからねえ。

野崎君でいうなら、20号のときなんかは、御子柴がいれば、一発解決できる話ですが、御子柴の出番はまったくないわけですが、ガンガンオンライン掲載時には、御子柴に言及するくだりは全くなし。
御子柴を出さないのはいけないというのではなく、出さないなら出さないで、納得させる流れを作って魅せてくれればいいわけで、ただ、出さないなら話の都合だからださないという何のひねりもないことをやってることになりかねない。

このケースはかわいいレベルですけど、ひどいのになると、ガンダムSEEDDESTINYのユウナ・ロマ・セイランのように、話の都合でキャラを捻じ曲げられて、ばかげた行動とらされる往々にしてあるわけで、目の前にある大きな落とし穴があるのに、それをよけないで、わあ、気付かなかった、と白々しい演技で、ソノ落とし穴にはまったのを、引っかかったというようなものだし、接待ゴルフや接待マージャンでも、相手の気をよくするためにわざと負けるのが必要な場面でも、見え見えの負け方じゃあ、相手が喜ぶわけは
そうそうないわけですからね。

お決まりのパターンに持ってくるのでも、だからこそ、手腕が問われるわけです。

そうだよな・・・、あれはマミコじゃなくて、御子柴だ。うおっ、マミコ危なっかしいな・・・・!! そうじゃねえだろ、もっと腰入れて・・、よしっ、そこで一歩踏み込んで・・・、と御子柴を応援しているうちに熱が入り、そこだ!!! 王子なんか、ぶっ潰せ!! うおおおおおぉーと叫ぶ堀。

ちょっ、何言ってんすか、部長!!! と突っ込みを入れる部員。

あるよな、主役よりも、敵を応援したくなることって。
まあ、そういうケースって、作り手が、主役をやたらひいきしていて、ソノ言動を主役たら占めているための工夫が微塵も見えないとか、同じことやってるのに、作り手がひいきされてる側だけがお咎めなしとか。
作り手の価値観に対して、作中で、それに反する意見が見受けられない作品によく見られるんですけどね。

いや-、一時はどうなるかと思ったけど・・、と堀。
いい人が手伝ってくれて、良かったですね!!と女子部員。

これつけない? こっちだよね!! と女子部員に、身に着けるアイテムを勧められるが、人見知りで戸惑っている御子柴。

で、お前は、なんで拗ねてんだ、鹿島? と戸惑っている堀。

鹿島が自分のことを尊敬しているとは知らないから、自分を応援してくれなくて、拗ねてるわけですが、鹿島も、堀が、何かにつけて、鹿島のことを大事に思ってるというか、親ばか状態なのを知らないというすれ違い。

鹿島は反応軽いし、堀は態度に出さないから、お互いに気がつきにくいのだけど。

別に、とはぐらかす鹿島。

先輩が私より御子柴を応援するなんて・・、とショックを受け、もしかして、ものすごく、気に入ってたり・・・、いや!!! そんなことはないはずだ!!! と疑心暗鬼にとらわれる鹿島。

まあ、鹿島のほうはほうっておいても、他の人が応援するし、うまくやれる。作中の役柄でも、王子に負けるのわかっているうえに、
書き手が野崎なので、いかにもかませ犬的な恋のライバルに、必要以上に肩入れする人間なんて、そうそういないし。
おまけに演じているのがマミコのモデルの御子柴。

鹿島がバカなことをやっているのも演技が上手くて、問題ない行動をとっていたら、気にかけてくれないからで、なまじっか、舞台の上は、鹿島の土俵であり、その意味では、手のかかる御子柴を後押しさせちゃったということに、鹿島は気がついていないからなあ。

この場合は、自分がいつもやっていることを、後からやってきて、要領のいい奴?に掠め取られてしまったって、ところか。

分析しても気がつくってもんでもないだろうしねえ。


やるじゃねぇか! まみ・・、こしば!! あのセリフとか、良かったぜ、まみ・・、こしば!! 御子柴に話しかけるも、マミコと言いかけて、あわてて、取り繕う堀。

なんか、名前何度も間違えてるし、と鹿島。

今日も、御子柴と稽古するんですか? と野崎。
ああ、昨日、約束取り付けといた、と堀。

明日も頼めるか?と頼む堀にいいですよ、という御子柴。

慣れると話しやすいな、あいつ、という堀。

教室の扉をガラッとあけて、すいません、御子柴は・・、と入る堀だが、教室の隅に隠れる御子柴。

一日経ったら、元に戻ったので、もう一度、最初から、慣らしてください。わんもあ、という野崎。

鹿島ー、やっぱ、俺出るわー、練習すっぞー、という堀。

時間を置いたら、我に返って恥ずかしくなってしまったというところか?

しかし、御子柴がマミコそっくりなのをちゃんと知っているのは佐倉だけで、堀はあくまで、性格が良く似ていると認識しただけ。
むしろ、野崎に確認して、御子柴の行動が、マミコとオーバーラップする。
男がモデルということで、イメージダウンする場合もあるかもしれないが、なまじっかわかるだけに、御子柴の行動を見て、マミコと重ねてしまうなんてこともありうるだろうし。

元々、鹿島の相談に、御子柴がアドバイスをしたり、堀が作った小道具に御子柴がリアクションをして、結果ドールハウスになっちゃったということはありますが、堀と御子柴に面識はあっても、三角関係を形成する要素はない。

御子柴の言動をマミコを連想したことでとったリアクションや、ポツリともらした一言を受けて鹿島が、御子柴に相談する。それを御子柴がアドバイスする。
それ受けた鹿島の行動で、堀が
、野崎や、御子柴と顔をあわせたときに相談して、御子柴がアドバイスして、堀が行動を起こして・・、という感じで、リアクションがつながるのかな?


高校の主だった登場人物の中で、直接の面識がない(もしくは、やりとりがない)のって、堀と結月で、堀は声楽部を覗いた事が歩けど、前述したようにすぐに、ミュージカルもいいなと
鹿島のことで頭が一杯になっていたので、そのときに結月と顔をあわせたにしても、まともに、結月のことを覚えているのか、怪しい部分がある。

ただ、若松と面識はあるわけだし、若松といっしょにいる結月のやりとりを目にして、恋しよでの、二人をモデルにしたキャラのやり取りを連想するのは容易そう。コミックスを読み込んでいた描写があったけど、コミックス未掲載の話に関しても、掲載号にチェックは入れているはずだろうから、結月と若松をモデルにしたキャラとソノ二人の関係も知らないはずはない。
そこから、まさか、あの二人のモデルは、と気がつくだけじゃなく、若松より先に声楽部
のローレライの正体を知るという可能性も高いわけですよね。

佐倉も一応、若松が結月の歌声で眠れるようになったということを、野崎から聞いてはいるのですが、
ソノコマには、若松の名前が書かれていないのですよね。
しかも、若松が同じ回で書いたはたし状には、作中で確認する限り、名前は書かれていない。
結月が、事の顛末を佐倉に話していたけど、これが、ちゃんと伝わっている、もしくは、若松だということを佐倉に認識されたかは怪しい。


こういう勘違いとすれ違いものだと、事情をある程度わかっている第三者がいて、すれ違っている二人に何とか、教えようとするけど、余計にややこしくなるという定番パターンが存在するけど、野崎くんだと、野崎と佐倉の関係では、そういうことに気がついているレギュラーキャラはいないっぽい(28号のメッセージカードは微妙っぽいし、ゆかりの友人が気がついているだけ)。

ところが、結月と若松の関係では、野崎が事情をわかっている第三者(ただし、当人達に知らせるつもりはない)のポジションで、佐倉も若松と結月の関係について、完全に把握しているとは思えないし、創作に関しても、野崎と堀との間に認識の違いみたいなものが描かれている。
堀は、
台本書いてもらう代償に背景を手伝っているわけだけど、鹿島とあって、王子様のイメージがただのナンパ男にしかならなくなったみたいなことを言ってたのを聞いてるし、いつぞやの背景の時は問題外だったからともかく、モデルうんぬんに関しては必要以上に立ち入らないのじゃないかなあ。
今の所、若松が声楽部のローレライ
を追いかけていることは、覚えてるかもしれないけど、結月のおかげで不眠症がひどくなって、結月の歌のおかげで、眠れるようになってるけど、堀が若松と結月の関係に気がついた後でそれ、知ったら、黙っておいたほうがいいという判断下すだろうし、野崎に確認をとらない場合、うかつなことを口にするわけにはいかない、と結月が声楽部のローレライだということを知っても、若松に話すことにやっぱり、まったがかかるだろうし。

若松と結月の方が、勘違いとすれ違いのラブコメのお膳立てととのっていってるから、今回の話もそれに一役買う可能性ありそうですね。
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by kwanp | 2013-03-30 23:43 | コミックス
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