少女マンガの描き方13

ねえ、野崎くん。この日って、何かあるの?と電気ケトルを持った佐倉が、カレンダーにつけられた○を見てたずねる。

ああ、外でマンガの打ち合わせするんだ。
しかし、あの剣さんが、俺を食事に誘ってくれるとは・・・、もっと俺と仲良くなりたいアピールか・・・、ふふ・・、と笑う野崎。

えっ・・・、仕事でしょ?と佐倉。

ど・・・、どんな話をすればいいんだろう? とりあえず、クラスの面白話とか用意してはいるんだが・・、太田のうっかりドボン事件とか・・、と野崎。

いや、仕事の話してきなよ、と佐倉。
まんま、話すんじゃなくて、そいつをマンガのネタにつなげるにはどうすればいいのか、って、話を持ちかければ、まだ耳を傾けてもらえるんじゃないか?

あれ? 野崎もう帰ったのか? 早いなと堀。

今日はお出かけ服を買いに行くらしいですと佐倉。
は? デートか?と堀。

っていうか、野崎くん、おかしいよ!!! 剣さんからのメールなんて、保護かけてるし!!! 私は知っている!!!と突っ込みを入れる佐倉。

ん・・・・ ああ、それは雑誌の指摘メールだな。

P15 1コマ目の鈴木のトーン、貼り忘れ。
P28 4コマ目の名前間違い

というメールを見せて、後で直す時、お役立ちという野崎。

え・・・・ そうなの・・?と佐倉。

それって、あきらかな口実じゃない?

なるほどー。・・・あ! 前野さんのメールも保護してあるね。ちょっと意外と驚く佐倉。
ああ・・・、それは、いつか、編集長に言いつけようかと思って、と
コンサート行くので、ネーム送ってこないで!!というメールを表示して、この人、こんなに、遊んでますよ、って、という野崎。

告げ口用!!?と驚く佐倉。

もう限界です!!! 編集長さん、担当を代えてください!!! 証拠はこちらに!!!と携帯片手に編集部に飛び込んでくる野崎。

なんと・・・!!! 前野くん、どういうことだね!!?と編集長(仮)

・・・という妄想をして、ストレス解消してたな。あの頃は、と野崎。
でも、今は剣さんだし、そのメールも必要ないね。
よかったよかった、と佐倉。

多分、編集長も前野のことは知っているとは思いたいですが、前野は外面いいから、見抜いていない可能性もすてきれないんですよね。

俺、異動になったんで、また前野にお願いしました。慣れた人の方がいいだろと剣。
ひゅー、また一緒に作品作りましょうね!!と前野。

という時に備えて、大事に取っておこうと思う、と野崎。
どんだけ、追い詰められたの?と心配そうに聞く佐倉。

そうそう、打ち合わせといえば、この間編集部で前野さんやってたな・・・、と野崎。

原稿を持ってきた野崎が、
うーん・・、ダメだな。ダメだよ、これは。具体的に言うとね、と前野が言ってる場面に出くわす。

君はどこが悪いと思う?と言い出す前野。

!!?と担当作家。

いや・・・、おまえが言ったんだろ!! 丸投げすんな!!!と野崎。

そもそも、学園物だから、学校、・・・て、考えが安直!!と前野。

「「!!?」」

何を言い出すんだ、こいつは!!! どうしろと!!?と野崎。

あとこのモブキャラ、明らかに名前負けしてる。もっとイモくさいのにして、と涼風というキャラの名前にダメだしする前野。

そこだけ、やけに具体的だな!!!と野崎。

多分あの人、とりあえず直したいだけだと思う。なんか、担当っぽいからな、と野崎。
そんなバカな・・・!!!と信じられない顔の佐倉。

そういう人、確かにいるなあ。

実際、新人の頃、
ダメですよ、全然ダメ!!! 何がダメかは上手く言えませんが、ボツです!!!と原稿をパシッと叩く前野。

で、試しに三日後、同じのを見せたら、と野崎。

うん、僕の言った通り、直してくれたんですね。やれば出来るじゃないですか、と前野。

あとはミニキャラを端っこに描いて置くと、通りが良かったな。なるべく媚売る感じで!!!と野崎。

試行錯誤する所間違ってる・・・!!!と佐倉。

前野のフリーダムぶりが、俺様ティ-チャーの幼少時の真冬の怖いもの知らずぶりに通じるところがあるのでしょうか?

真冬の母親は、真冬を連れまわす鷹臣のことw快く思わないようですが、ヤンキーにならなかったとしても、真冬は確実に周囲から浮いていたはずなので、結果としてはいいカムフラージュになった気がしないでもないです。

いつのころからか、真冬をスパルタで鍛えるみたいなことをしておりますが、大方、敵対する連中が真冬のことを付け狙ったとかでしょうね。

うまいこと言いくるめられて、ほいほいついていったりして、人質に取られたとかで。

ただ、真冬だけなら、妙なノリで引っ掻き回すおいう手も仕えたと思うので、一緒に誰かいたとか、クラスの男子が、下心アリアリですり寄ってきて、真冬が鷹臣について回ってるのを見て、その名前を使って、バカなことをしたとか、それでいざこざが起きて、とかいうところかもしれませんが。

打ち合わせ当日

どうも、今日はよろしくお願いします、と礼をする剣。
こちらこそ、おねがいします、と礼をする野崎。

じゃあ、「恋しよ(はあと)」のこれからの展開についてですけど・・・、とガサガサと打ち合わせの内容を記した紙を取り出す剣。

!!!と驚く野崎。

ちょっと待ってくれ・・・!!! 俺の予想では、「最近の学校、どうですかー?」と聞かれ、
「あ、実は、クラスに太田って奴がいるんですが、これがもう・・・」という脳内シミュレーションを展開する野崎に、夢野さん、プロット出してください。夢野さん、早く出して下さいと促す剣。

太田の話をさせて下さいよ!!! もう!!! と、ばんっとテーブルを叩く野崎。

太田誰だよと突っ込みを入れる剣。

まずヒーローの鈴木についてですが、、と話を切り出す剣。
リストラですか!? ヒッ、となる野崎に、ヒーロー途中退場なんて、聞いたことねえよ、と剣。

そうじゃなくて、マミコのがんばりに対して、鈴木があまり動いてないんじゃないかと・・・、と剣。

特撮だと、仮面ライダー龍騎が最終回前に、死亡したのがありますが、TRPGだと、PC1がダイス目が悪くて、死亡なんてことも珍しくないですよね。

FEARのダブルクロスエグソダスのリプレイでは、PC1がダイス目が悪くて、途中で離脱してしまいましたからねえ。

・・・・え、そうですか?とヒーロー鈴木を思い浮かべ、うーん、おかしいなぁ・・・・、
鈴木は優秀そうに見えて、本当は努力家で、毎晩遅くまで、勉強したりしているのですが・・、という野崎。

夜遅くまで、わーん、と言いながら、勉強する鈴木。

その設定、本編で見たことねえぞ。描けよ、と突っ込みを入れる剣。あと、毎日のお肌のお手入れだって、がんばってるんですよ!と野崎。

本編で描写していない設定もちだして、キャラ語るのって、ダメになる典型的なケースじゃないか・・・。
想像の余地というのはありますが、あくまで作中で描かれたものから、推測できる範囲であって、少なくとも、肌のお手入れまでは想像の余地には含まれにくいと思います。

最近は、ネットとか、作外でかたる方法も増えたけど、やはり、可能な限り、作品の中で表現してほしいですね。

しかし、鈴木のポジション、下手すりゃ藤崎詩織(とかいて、ラスボスと読む)になりかねないか、これ(汗
攻略に苦労して、詩織が嫌いになったという人も少なくなかったという話をよく聞くからなあ。



それは絶対描くな、と釘をさす剣。

のちの話でも言われるが、作者が作品やキャラのイメージダウンになるようなことはやっちゃいけないですからね。
そういうのを、ちゃんと止めてくれる人ってのは、本当にありがたい。

それでは、逆にマミコを変えて見ましょうか、と野崎。
は?と剣。

マミコは最近がんばりすぎたので、一回分お休みします、と野崎。

あー、しんどいわー。恋愛とかやってらんないわー、とマミコ。

主役不在!!?と突っ込みを入れる剣。

その間、マミコに代わって、鈴木ががんばります、と野崎。

ライバルの問題 マミコのライバルと争う鈴木。
行事の成功 メイド服を着る鈴木。
家族の問題 マミコの両親の肩を叩き、仲直りさせる鈴木。

そして、恋愛・・、

ずっと鈴木君のことが好きでした、という鈴木に、待て、鈴木が二人になってんぞ、と突っ込みを入れる剣。



そういや、何か困ってることとかありませんか?とたずねる剣。
そうですねー、表紙の構図とかもうネタ切れですね。毎回ですから。剣さん、何かポーズ案あります?と尋ねる剣。

そうっスね・・・・、ありがちですけど、こう二人が楽しげに手を組んで・・・、

ぐにゃぐにゃの線が入り組んでいるような絵を描く剣。
それを見た野崎から視線をそらす剣。


次回は少し(S)不思議な(F)エピソードにしようかと思って、と野崎。

なるほど、日常話にスパイスを・・・、って、ヤツですか。具体的には?と剣。

まず、宇宙人が転校してきます、と野崎。
スパイスどころじゃねえよ、と剣。
おおっと、ご安心を!!!
少女マンガらしく、パラスコ星人の外見はイケメンです。性格も温和で控え目。魔法も呪文も使えませんし、地球人との差といったら、人より少しモテます。宇宙人パワー!!!と野崎。

ただのイケメンでいいじゃねえか、と突っ込みを入れる剣。

SF(すこし不思議)って、つけば、何やってもいいわけじゃあないですけどね。
野崎って、アクシデントとかを演出しようとしたら、何かと宇宙人とか、不可思議な要素もちだすけど、多分、何かにつけて、妖怪の仕業だ!と騒ぎ立てる主人公の妖怪ウォッチのような話はかけないと思う。

あれはあれで、結構、あの手の妖怪が出てくる話のお約束みたいなものはしっかりと押さえていますからねえ。23話のからくりベンケイの話も、筋道だって話がつくられていましたし。

ぶっ飛んだ話を書いている作品というのは、結構、筋道だって話がつくられているケースって、少なくなかったりするので、行き当たりばったりでうまくいくケースは、そうそうないようですし。

マミコのデザインからして、恋しよはほとんど、剣が担当だったから、今の人気を勝ち得ることができたようです。

・・・夢野さん、さっきからずっと思っていたのですが・・・、あんた真面目に考えてねえな!?と

学校つぶれる ヤギ乱入 プレパラートと書かれた紙をばしっと叩く剣。

!!!とびくっとする野崎。

・・・・すみません。ちゃんとしたうちあわせって、初めてだったので・・、何か笑いを取らなくっちゃって、もう必死で・・、と野崎。

そんなサービス求めてねえよ、と剣。
でも・・・、ダメですね。剣さんの落書きには、俺勝てません。さすがです、と照れる野崎。
黙れ、という剣。

・・・というのは冗談で、実は俺、剣さんい謝らなければいけませんという野崎。

これ以上、まだあるのかよ・・・、とげんありする剣。
その・・、俺・・・、剣さんを試していました、おいう野崎。
は?と剣。
もし、おかしな話を持ってきたとき、ちゃんと止めてくれるのか・・・。

でも、流石剣さん!! これからもよろしくお願いします!!と頭を下げる野崎。

ああ・・、こいつの担当、前野だったか・・、と合点がいき、わかったから、、ちゃんとしたプロット出して下さいよという前野。

ネタ作りに夢中で忘れてました!!と野崎。
帰れ!!!という剣。

前野だったら、冗談半分で言ったネタも、本当に採用してしまいかねない危険性がありますから。
それに、作者が暴走というか、迷走してしまったときとかに、まったをかけれる人というのは、本当に貴重だと思うのですよね、人柄的にも、実力的にも。作者のやりたいこと、と読者の求めることが一致して、それが面白いなんてことは、そうそうないわけですし。

そういえば、昨日はちゃんと打ち合わせできたかなーぁ、野崎くん、と思い出したかのように佐倉。
きっといい結果出たよね。すごくがんばって、すごくがんばって、たくさんの話考えてたもんね、と佐倉。

おはよう、佐倉、と声をかける野崎。
!、と振り向き、おはよう! うちあわせ、どうだった!?と聞く佐倉だが、

全没くらった!!とすがすがしい笑顔で言う野崎。

なんで、嬉しそうなの!? と理解に苦しむ佐倉。

真剣に自分の話を聞いたうえで、意見を言ってくれるっていうことは、前野にはなかったわけですから、それはうれしくもなるでしょう。

しかし、今回の話って、野崎くんだけしか知らないなら、地味な話に見えますが、椿作品、それも、親指を全館読んだうえで、この話読むと、えらい自虐っぽい話に見えてしまうのは気のせいでしょうか?

というのも、親指は、一応、陽介の体質に関しては解決したものの、何度も語っている千愛と明佳の溝とか、部長の家族の問題とか、千愛、洋介、三姫の三角関係?とか、いろいろと投げっぱなしになっていることが多い終わり方になっており、自虐ネタに見えてしまいますからねえ。
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by kwanp | 2014-06-27 21:51 | コミックス
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