少女マンガの描き方 58

月刊少女野崎くん 第58号 感想 その一

あ、野崎くんだ、とクラスメートと話をしている野崎を見かける佐倉。

なんだか、クラスメイトといる野崎くん、久しぶりかも・・・、きっと、私にはわからないような話をしてるんだろうな。あんな近くでいいなー、とうらやましがる佐倉。

そういや、野崎。独り暮らしだっけ?とクラスメート。
明日の放課後、寄ってもいいか?と別のクラスメート。

学校の近所に一人暮らししている友人とかクラスメートがいたら、こういうこと言いだす奴絶対いますよね。
たいていの場合、仲間内のたまり場になってしまう、と。

たとえば、野崎に俗にいう残念系美少女か美女の幼馴染でもいたら、野崎と同じ学校か、野崎のマンション近くから、歩いて通える範囲内だと転がり込んだり、たまり場にする可能性高そうですし。

そこまでいかなくても、真由は元々、妹の設定でしたが、もし、その設定でやっていて、あの性格で一つ下で同じ高校に通ってたら、

なしくずし的に野崎のマンション転がり込んでて、野崎が世話焼いていた可能性高そうですよね。

最初のうちは兄の邪魔をすまいと一人で何とかするくらいはやるでしょうが、結局、野崎のマンションから通った方がよさそうとか、そういうナガレになりそうですよねえ。

没キャラになっていなかったら、やや傾向が違うとはいえ、田中くんの妹とビジュアル的に近いし、真由の方が出てきたのは先だったので、田中くんの妹が別ビジュアルになってたか、そのうえで、弟か、姉とかに変わってたりしたのでしょうかねえ?

明日は人が来るから、ダメ、と野崎。
えー、誰だよとクラスメート。
俺らより、仲いい奴かよー、と別のクラスメート。

みこりんか(効果)、堀先輩か(背景)、若松くん(トーン)かな、と見当をつける佐倉。

元々、漫画に集中するために一人暮らししているわけですから、ほいほい、クラスメートを呼ぶわけにもいかないのも道理。告白する前の佐倉が野崎をストーキングしてつけてても、住所掴むのは難しかったかもしれません。

個人情報保護法が成立する前の時期だと連絡網というのがありましたし、私が通っていた高校などは、

全校生徒の連絡先が網羅された奴でしたからねえ。

野崎は人気漫画家ですから、大抵の場合、住所をあえて、実家のものを登録するとかやるという手を使っていたりしそうですが、一人暮らしの理由が、漫画に集中するためですから、あえて、漫画家だよ、と周囲に公言して、たまり場にされないように予防線を張ってたようですし。

傷ついた俺の心をいやしてくれた人・・・・、かな、と野崎。
「えっ」
「はっ!?」
驚くクラスメート。

剣さんかぁ・・・、と佐倉。

しかし、女の人とは、一言も言ってないにしても、そういう誤解を招くには十分な発言ですし、作中内では、ここ数か月の間に、別の組の女子とよく一緒にいる姿が目撃されているわけですし、今回は姿を見せておりませんが、一年の時のバレンタインとか、ドッキリのときとかに、一緒に話していた男子生徒ともよく話すようですから、野崎の口ぶりからして、パッと見とは、内実が異なってるらしい関係だと思われているので、遠回しに佐倉のことを言っているとか勘違いされる可能性もありそうです。

というわけで、明日の為に、今日は掃除するそうです。

悪いな、手伝ってもらっちゃって、と野崎。
いいよー、今日は部活ないし、と佐倉。

部活あっても、時間作って、のぞきに来そうではあるよなあ・・・・。

でも、ゴミって、ほとんどが紙ごみなんだねとガガガガガ、とシュレッダー係をする佐倉。

没にしたネームとか、ネタのメモとか、すごい勢いで溜るからな、と野崎。



なるほど、忘れないようにこうやって、メモしておくんだね、


マミコ→鈴木 
  誤解

鈴木くんなんて、もう信じられない・・・・・!!

マミコ怒る
鈴木 なんか格好いいことする。

     ↓

マミコ ドキン


盛り上がり

駆け寄る二人
噴水でラストシーン。

・人参       ・トマト
・ターメリック   ・玉ねぎ
・牛肉       ・ローリエ
          ・じゃがいも
と書かれたメモを見て、カレーかな、と佐倉。


思いついたことを、手近にある紙にメモしちゃうことの方が多いので、こういうこともありますけど、それで別のネタ思いつくこともあるので、 あながち、バカにできたものではないのですよね。

まあ、私の場合は、自宅で書く場合は、PCで書きますし、自動バックアップのある文書ソフトか、ブログを使って、やってます(でないと,
保存前のデータが消えたときの精神的ダメ―ジを思ったら、やってられん)。


あれ? この話、初めて見たかも。読み切り?と未読の原稿を見て、佐倉。

増刊って、短編がたくさん載ってる雑誌だよね、と分厚い少女ロマンスの増刊をイメージする佐倉。

そうそう、とうなずいて、新人のうちはここに載るのも激戦でなあ、と


    やったね! 掲載!

       ↑

編集が選ぶよ ネームコンペ

       ↑

   たくさんのネームたち

思い出しながら、しみじみという野崎。

そっかぁー、下積みがあってこその今なんだね・・・! プロっぽい・・・!と佐倉。

そうだな・・・、あの頃のことは、あまり思い出したくないな・・・、と野崎。
やっぱり、挫折とかあったのかな・・、と佐倉。

「このヒーロー、もしかして、僕がモデルですかー?」
「ネーム、出し忘れちゃった、めんご(星)」
「今日の夕ご飯何食べたと思いますー? パスタ? うーん、惜しい!」
「それでですねー、聞いてますー? え?もう三時間話してる? まさかー(ゲラゲラゲラと笑う)」

ほんと、辛かった・・・・!!! 前野との日々を思い出していう、野崎。

ちなみに、増刊号にはテーマが決まってる場合もあるんだ、こんな感じで、と
「特集 ライバル!!」
「同級生 となりの席のあいつが気になる」
「身分 違いの恋」
「先生との放課後ドキドキレッスン」

みんな同じテーマで話を作るから、どれだけ、目立てるかが重要だな。個性大事!!と野崎。

前野が担当で、よくネタ作家扱いされずにすんだよなあ、という気もするけど、前野のアイディアを採用しないために必死でネタを作るから、そうならずに済んでいるのだろうか?

特定のテーマで、圧倒的な個性を放つ作家さんとかいたら、ほかの作家さん、霞む場合もありますし、そういう人は、ありきたりの題材とか、展開も、独特の味がでていることも、よくありますよね。
個性といっても、ほかの人と違うことをやれば、即個性になるかといえば、そうでもありませんからねえ。
それは単なる前例の否定にすぎないわけで、そのジャンルの美点をも否定してしまうのですから、そのジャンルを支持している人たちにとって、よっぽどのメリットがない限り、それを否定してしまうのですから、支持されるのは難しいわけです。やるなら、その美点を抑えたうえでやらないと、支持されるのは難しいでしょうね。
むしろ、全否定でやるなら、自分で新しいパターンを作り出したうえで、それを納得させないといけないというやたら、ハードルの高いクリア条件になるわけです。

たとえば、ぶっ飛んだ作風の浦沢氏の脚本だって、たとえば、かーナビックが洋子の涙で起動するのだって、組み立て中に、クルマジックパワーをダップがかけていて、地球の技術とクルマジックパワーの相性の問題で、それがうまくかみ合わずに起動できていなかったところに、洋子の思いで(クルマジックパワーも、今でいうところのイマジネーションに大きく依存する力なので)、起動することができたわけですし。

よくネタにされるラストのいも羊羹だって、その前ふりみたいなものは、曽田氏の脚本において、されておりましたし。

ぶっ飛んだ話を勢いで描けるのは最初だけ、それだって、自分が積み上げてきたものが無意識に放出されているのですから、結局のところ、考えなしにできる芸当ではありません。

結局インパクトだけで、それやったところで、実力のある人にまねされたら、そっちによりうまくやられるに決まってますので、
アイデアとかがあっても、実力がなけりゃあねえ、という結論に落ち着くわけです。

なるほどー! じゃあ、野崎くんのこのネームも・・・、

あのね、これ、作ったの・・・、と不格好な手袋を見せる小学生の女の子。
・・・そうか、とサラリーマン。

と野崎の原稿を見て、うーん、テーマ子供とか?と佐倉。
ハズレだ、と野崎。

じゃあ、「家族」!と佐倉。

残念、正解は・・・、

今日はデート楽しかったよ、とサラリーマン。
わたしも!と小学生。

大きくなったら、およめさんにしてねと小学生。
ああ、老後は頼んだぞ、とサラリーマン。

「年の差ラブ」だ。大胆に広げてみた、と野崎。
犯罪だよ!!!と佐倉。

カードキャプターさくらにいたなあ、教師と生徒(小学生)の恋愛関係(汗 しかも、NHKアニメにまでなったし。
妖怪ウォッチでもこの間ネタにされていたパタリロも、土曜のゴールデンタイムにアニメ版が放送されておりましたからねえ・・・・・・。
花とゆめでも、超能力少女明日香でこれと似たようなネタやってましたし。

そういえば、タヌキ特集とかはないんだね。開いても、開いてもタヌキとか、と佐倉。
佐倉・・・、これ一応、少女マンガ誌だからな、さすがに、それはない、と野崎。

どっかの野崎くんの同人誌で本当にやってそうなネタですよね、これ(汗 ちなみに、アニメ放映中に野崎くんのガシャポンで、ラインナップがタヌキオンリーというのがでてました。
でも、ゆかり=タヌキって、編集者の間では出来上がっているのですから、読者の間でもそのイメージ出来上がってるだろうし、まあ、無理だろうな、と思いつつ、「タヌキ特集なんでやらないんだ!?」とネットのファンサイト、ブログなんかで言われてそうな気もしますが。



ちなみに、つっこみどころ満載の雑誌名のアレは、牛どころか、ホラー漫画の雑誌でもないのに、人体の骨が表紙を飾ったこともあります。


少女ロマンス編集部
宮前くーん、今日の会議、特集テーマ決めるんだってー、考えてきたー?と前野。
タヌキとか言ったら、全力で止めますから、と前野。
やだなー、言わないよー、あはははは、と前野。

そうっスか。まあ、さすがの前野もそこまでのことはしねぇか、と剣。

そうそう! だって、わざわざ特集組まなくても、いつもいるしね、と前野。

都ゆかり たぬきさん
夏色カケル ペットのタマちゃん
SAYURI いつも持ってるお守り

特修関係なしに、常時三枠・・・!!?とぞっとする剣。

ここまでタヌキ押しやってるのに、タヌキがゆかりの趣味あと思われていたのって、ゆかりのタヌキがストレートすぎたってことか(汗
言われてみれば、タヌキを押しつける担当の意見を満たしつつ、どうやって、その被害を最小限に抑え込もうか、とを思考めぐらしますよね、たいていは。

しかし、それはあくまで、前野の側の話であって、読者には関係ないわけですし、そもそも、ゆかり以外のタヌキに気が付いている人も、さすがに皆無というわけじゃあないでしょう。

何が言いたいかというと、

どれだけありえないと思っていても、読者のタヌキ特集やれという熱望が殺到すれば、編集部としてもやらざるを得ない、ということです。

スピンオフとかで、ゆかりがこれまで書いた作品にでてきたタヌキたちが出てくる4コマ漫画とか、企画としてはできそうな気もしますし、増刊とかでやれそうなネタという気はします。

何かの拍子にそれが受けて、アニメ化した日には、

その作品特集したら、どこをどう見てもタヌキ特集以外の何物でもありません。

前野が満足しているから、こういうネタを思いつかないで済んでるのでしょうが、CDドラマでも、前野がタヌキが好きみたいなことは、編集部中で、知らないやつはいないようですから、前野以外で、そういうアイディアに気が付いて、実現しないように、必死で回避を試みている人が何人かいても不思議じゃないかも。

むしろ、思いつきやすいアイディアの類ですからね、これ。

ただ、普段お言動が言動ですが、漫画に対してこだわりがなく、タヌキがらみのネタをプッシュしてくるっていう意味じゃあ、前野のことを、うまいことあしらえる作家さんがいるとすれば、ある意味、やりやすい担当なのかもしれませんね。

ソウルイーターのエクスカリバーの使い手と似たようなもの、で、相性の問題で、そうそういないでしょうが。

もしくは、前野よりもアレな作家さん・・・・・・・・・ということかな(汗

じゃあ、会議始めまーす、と特集のテーマ決め、とホワイトボードにかき、次は何おテーマでいきましょうか?と聞く進行役。

はい!!! 挙手して、ばっと、と立ち上がり、私は常々、少女マンガのヒーローがモテまくることに疑問を持っていました。
なので、次のテーマは思い切って、「地味な子」特集とか、どうですか!?と編集部員。
え・・・!? 地味・・・!? こんなのか?と田中メカ作品に出てきそうな感じの地味男子をイメージしつつも、とまどう剣。

まあ、確かに、なんでこいつがモテるのだ、と疑問を持ちたくなる主人公とかいますが、俺様ティーチャーの会長のフェロモン体質とかも、それを身もふたもなく、描いちゃったネタだと解釈していますけどね。

主人公がモテるのがいけないのではなくて、モテることに納得できないというニュアンスですね。

そういう主人公っていうのは、描写の積み重ねとかじゃなくて、それっぽい場面で、それっぽい言動をして、そういった場面場面をつぎはぎしていて、一つの流れとして、機能していない不自然なケースが多かったりします。

そういったものを作者の寵愛とか主人公補正で無理やり成立させている作品ってのも、結構あり、主人公以外の同性のキャラが、完全な引き立て役でしかなく、それを魅力的に動かす技量が完全にないか、といえば、そうでもないから厄介なのですよね。

作品読んでも、ちょっと、キャラの動かし方をひとつふたつ気を付ければ、そいつが魅力的に見えたのじゃないか、と思えることも少なくなかったりしますし。

会長は、結局、ラスボスになることができなかった明佳をそのまま、ラスボス、そうでなくても、出番があまりないキャラを、強力な敵キャラとして、存在感持たせるためにはどうすればいいのか、という一つの解答だったのではないか、と。

たいして、何もしていなくても、強いとか、すごいとか、周囲の人間にやたら、持ち上げられたり、何もやっていなくても、周りの有能な人間が、出張って力を貸して、往々にして、さんざんひどいことされてるだろうに
、なんで、そいつにお前が力を貸す? とか、どう見ても、主人公の方が悪いのに、相手の方が、自分が悪かったとか言いはるとか、首をかしげたくなるケースも珍しくないですが、やたら強力なフェロモンとか出して、ヒロインメロメロにしているといわれたら、納得できるケースも少なからずありますよねえ・・・・。

そういう主役の中には、悪役とかラスボスとかの方がピッタシじゃないか、と思えてしまうのとかも多いですし。

そういう主人公が、主役補正をとったら、不自然なキャラになってしまう可能性が大きいわけで、早坂編で語られた百地瑠奈が自分にかかわった人たちを退学に追い込まれていく姿などは、これにあたるのではないか、と解釈しているわけですが。

百地瑠奈も結局、早坂との一件の後、学校に来なくなったのも、これまでのことを反省しているイベントを演じている、そういう印象受けましたし、主人公という要素を突き詰めたキャラとして、会長と百地瑠奈はある意味、表裏一体だったのかな、と思っているのですが。

それにかわいそうな人を支えている自分に存在意義を見出していましたが、ギャルゲーだと、ヒロインの抱える問題を解決していく中で、距離を縮めていくことが多いですからねえ。

まあ、明佳もプリンスや千愛が、マッサージやっているなかで、一人、毛色が違うわけですが、家族が何かのジャンルで、秀でている一家の中で一人だけ毛並みの違うのが、結局、そのジャンルに飛び込んで、成長していくお話とかも漫画の黄金パターンではありますけど。

明佳→会長&百地瑠奈→佐倉

といった感じでつながっていて、佐倉で、ストレートに主役においてみたみたいな感じだと思っているのですが。

アニメ版だと、完全に佐倉視点で恋する女の子の物語として描かれておりましたし。

ちなみに、アニメで佐倉を演じていた小澤さんが、つい最近、CDドラマ版で、マミコを演じていた田村ゆかりさんが、暗黒大将軍子、ミケーネたんを演じているロボットガールズオンラインで、ゲッターロボ凱をモチーフにした美少女キャラ、凱の嬢の声を当てているのですが、

男臭い船乗りたちの中で育ったためか、男の趣味が変わっている、

といった設定があり、元ネタの一つは佐倉じゃないか、と勘繰らずにはいられません。

まあ、ゲッター凱を操縦していた大道凱は、角刈りの頭なんで、CVは、旧ゲッターで竜馬を演じていた神谷さん。

かつての主役が武蔵や弁慶の役回り(漫画だと、弁慶や武蔵の役回りっぽい外見ですが、アニメだと、がいは結構イケメンだったりしますけどね)を演じていたというわけです。

ちなみに、小さい弟もいたりします。


わぁ、いいですね、地味系男子! 髪をまとめている女子部員。
ですよね! やっぱり、アレですか。地味なんだけど、髪を上げると、美少年とか!  恥ずかしいから、君にしか見せないよ・・・・、という美少年をイメージすると先ほどの編集部員。

ええ!! 地味なんだけど、実は世界に名だたる大会社の社長で超お金持ちとか! ビックリしたかな?という会社の社長をイメージするひっつめ髪の編集部員。

それは本当に地味なのか・・・!?突っ込みを入れる剣。

ガンガンオンラインだと、田中くんの白石とか、アフォガードも、このパターンの一種ですよね。あとは甲冑さん?

前述のロボットガールズオンラインではパーンさん(パーンサロイド)というキャラがいて、鋼鉄ジーグ(旧)にあたるジーグさんといういい年こいて房二をこじらせたキャラがいるのですが、引っ込み思案だった彼女を、そういう風にした張本人という業の深いキャラもいたりしますが。
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by kwanp | 2014-12-04 22:51 | コミックス
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