まあ、展開が遅いのも

一発逆転願望は、少年しにはつき物と言ってもいいわけですが、やはり、過程や物語をしっかり書くか、納得させるものでなくてはならないわけですが、まあ、ハヤテの場合は、執事モノというチョイスは、ある意味、ニースに沿っていたと思うのですよ。
メイドさんをありがたがる野郎どもが多いように、執事カフェの需要が多いように、執事を求める女の人も多いのですから。
それに、心を閉ざした、ひきこもり中学生の前に、己の価値観とは異なる価値観の元に行動するという存在が現れ、それによって、己の価値観を揺さぶられ、相手の行動に巻き込まれていくうちに、どんどん成長していく、最近だと、ガッシュなどが代表格ですが、そういう意味でも、執事は、全身全霊といっていいほど、主に忠誠を誓うというイメージがあるし、なにより、ハヤテは、腕一本で、世間の荒波を色々と乗り越えてきている男であるから、素材としては、申し分のない要素が揃っているわけだ。ハヤテとナギは、ガッシュと清麿というよりかは、アニメ版のグラブとコーラルQの方がよっぽど近いが。
何度も書いているように、三千院家の屋敷内だけで、話が書かれるのであれば、別段、変態執事のクラウスと、ハヤテしか執事がかかれなくても、問題はないし、ましてや、変態でも、大金持ちの家で、執事長にまでのし上がった男、仕事ができる人間が、人として、壊れているなんてことは、良くある話だ。

負債のように性格に問題が大有りなだけで終わってしまう人種もいるのも確かだが

ましてや、エイトのような暴走ロボットや、人語を話す虎なんてものがいる家では、まともな神経の人間に執事が勤まる方がおかしいのだ(変な人の中で、一人だけ常識人なのは、十分、変な人の証)。

ところが新学期の幕開けとともに、学校編に突入し、金持ち学校には、金持ちの坊ちゃん・お嬢ちゃん以外にも、たくさんの執事が通っていることが語られるわけだが、話のほうは、そっちへは移らずに、桂妹のほうにスポットがあたる。ナギに近い人間だし、人気キャラなので、スポットがあたるのも無理は無いし、昨日も言ったように、東鳩の環や、「はにはに」の保奈美とか、完璧な、言い換えれば、都合のいいキャラが、最近はもてはやされているわけで、オタクでは無い普通の人やライトなオタク層にこう言った傾向が強いのは納得できますし、ギャルゲやエロゲは勿論、二次創作の場合、大部分がこういった願望に沿ったハーレムものですからね。
でもまあ、こう言ったキャラに人気が集まりやすいのはそういう意味では当然かもしれませんが、ハヤテという作品の場合、色々なキャラが出てきて、そのなかの一キャラとして、書かれるというよりかは、そのキャラにばっかりスポットがあたる話が、何ヶ月もまとまって書かれるので、そのキャラのファンにはうれしい展開なのかもしれませんが、そうでない人間には、きついというのもあるのですよ。東鳩2の環でも、リアル姉をもつ人間をトラウマに叩き込んでますし。女所帯で育った身としても、目から血の涙を流して、鼻血を両方から出して、「お願いですから、遠くで幸せになってください」と、私が主人公なら、係わり合いになりたくは無いのですけどね(苦笑) るーこシナリオの主人公の「昔、散々ひどい目に合わされたからな」という台詞は、涙無しには頷けない。
まあ、話の展開上、スポットのあたらないキャラというのは、必然的に出てくるが、特定のキャラにスポットを当て続けるというのに、ろくな結果を生まないというのは、ハヤテを見ている人間なら、心当たりのある作品が思い浮かばない人のほうが少ないと思うが(笑)

第一、個性豊かなキャラがたくさんいるのに、特定のキャラだけ、数ヶ月とはいえ、強引にスポットを当て続ければ、必然的に、他のキャラにしわ寄せがくる。 
伊澄の時は、登場時のエピソードだとか、ナギの親友だとか、三角関係だとか、箱庭的な舞台構成とかで、納得できる要素が多々、あったからであるが、似たようなパターンの繰り返し、しかも、舞台は学校になっていて、地域限定な人間関係によるストーリー展開には、広すぎるのだ。この場合、保険として、用意していた学校もの的な要素が、逆に足を引っ張っているといっても過言ではないだろう。

しかも、個人的には、「やめてやろうか、この作品のレビュー」と本気で考えそうになったカラオケの話などは、ペットにまで駄目人間の太鼓判を押されたナギが、カラオケで圧勝するというもので、只でさえ、ハムスターのオーラとか、不利な材料が多いのに、人間、生まれは選べないし、金持ちの子女が英才教育をしているのは当たり前。つまり、作業用MS相手に、ガンダムが勝ち誇るようなものだ。
それが桂妹やマリアさん相手に発揮されるなら、まだしも、いいところ無しの駄目人間が、出番が少ないわ、好きな相手に会う機会は少ないわ、会いに言っても門前払いの一般人相手にそれえ、勝ち誇るというのは、あまり、気持ちのいいものではない。無理にキャラの美点を出せばいいって物でもないと思うのだが・・・。
せっかく、あれこれ、設定を考えているのに、ストーリーが主人公に都合のいいようにしか、運ばないうえに、他のキャラを出してもあのはしょりよう。深く考えて、計算されたストーリーではなく、自分の都合のいいような話を組み立てあげるだのモノにすぎない、そう思われるのは、あれこれ、考えているなと好印象w持っていた分だけ、評価が落ちた場合、マイナスに反転する度合いも大きい。頭のいい人間が、それを自分のために使うのは当たり前。より多くのために使ってこそ、皆に受け入れられるのとおなじように。
書くのは作者であるが、物語は生き物と同じであって、ある意味、作者でも、どうなるかわからない代物なのだ。
だからこそ、そのよさを最大限引き出せるように作者は考え、模索するのだが、都合のいいようにしか書かない物語には、それがない。
物語は、主人公のためにあるのではなく、主人公は、その物語の世界に存在する、一個人に過ぎず、スポットがあたっているに過ぎないのだから。

まあ、ハヤテという作品自体は、素材的には悪くは無いのだ。やろうどもがメイドさんを求めるものが少なくないように、執事カフェの需要が大きいことからも、女性ファンが執事を求める声も少なくは無いから、ある意味、ニーズを見抜いていると言ってもいい。
三千院家では、ハヤテと、前述した変態執事のクラウスしか執事はいない。ましてや、命を救われたハヤテが、その恩義で、ナギに尽くすとなれば、執事見習でも、精神的な部分で、見ているものを納得させることができる。
ましてや、外に出れば、金持ちの多い、この漫画、他の執事も出てくるから、女の子を書くのと同じか、ある意味、それ以上に、執事キャラを描かないといけないのだが、今のところ、女の子を書くほうにばかり、ウェイトが傾いている。
それでは、一部のファンの人気しか取れないのであって、女の子を描く部分と、魅力的な執事キャラを描く部分を両立させないといけないのですし、師匠は、アイスホッケーを知らずに、アイスホッケー漫画を描いたし、畑センセもライフセイバーの事を知らずに、それを描いたけど、執事物を求めるファン層には、その手法は通じにくいのですよね。ヒロインの後ろに、控えているならともかく、メインで前面に出ているわけですから。
執事ものを求める読者は、完全にリアルでなくても、美形で、有能な青年(少年)が、「主のためなら、火の中水の中」と己の体を張って、忠義を尽くさないといけないし、ましてや、綺麗な女の人だからって、主の友人にでれでれ、鼻の下を伸ばしてはいけない。仮にいいなと思っていても、それを表に出さないクールさが求められるわけで、特にハヤテの場合、お嬢に恩と借金があるのだから、尚更、お嬢のために己が屍となってでも、それをなさねばならんわけだが、この一年、半年ぐらいまでは、その要素を満たしていたわけですが、他の女性キャラが出るようになってからは、ハヤテは、あっちの女にフラフラ、こっちの女にフラフラですから、しかも、半年以上。前ふりかもしれませんが、その前ふりが生きる頃には、それを楽しみにしていたファンがはなれていってて、意味をなさないといった可能性も低くない(展開が遅い作品が、打ち切りを受けたりするのは、大抵、コレが理由)。
つまり、素材はいいのに、その調理方法を間違えつつあるのではないかと。片面しか焼かない料理は、モノによっては、腹を壊しますからね。そうなってからでは遅いのです。
しかも、名作劇場マニアを自認していて、それっぽい話を描きたいとかいってたわけで、名作劇場だって、最後はめでたしめでたしで、終わりますけど、大小、さまざまなトラブルが襲ってくるわけですし、いつも何かしら、災難が襲ってくる。最後のハッピーエンドに至るまでの道は決して平坦じゃないと思いますが・・・。
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by kwanp | 2005-11-12 13:51 | コミックス
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