しかし、露骨に

今週の話は、三連戦なのに、バトルをはしょって、自分が書きたい桂妹のシーンを重点的に書いたわけだが、そもそも、ハヤテを面白いと思って、見てきた人間にとっては、そのはしょられた部分を膨らませて描く物語にこそ、魅力を感じるのですが、気になるのは、先週のバックステージの「書きにくい」発言。自分のキャラに対して、絵的、人物的のどちらか、あるいは、両方であっても、問題なのは確かだろう。なにせ、バックステージで、日ごろ、あれだけ、作品を書くのに、色々考えていますといっているのだが、主人公や、メインキャラ、一部の人気キャラに関して、あれこれ、考えるのは当たり前。わざわざ、公言するほどでもない。
それこそ、普段、出番の少ないキャラや雑魚、ないがしろにされやすいキャラに関しても、あれこれ考え、動かすために理解を深めなければいけないのだが。
あるいは、出てきてから、人気の高い桂妹で、萌えそうな描写でも描いていれば、読者も大目に見てくれるだろう、とタカをくくっていたのかもしれませんが。
最初の頃は、パピヨンマスクを持ち出すのをためらっていたのに、人気が出て、一周年記念という、多少、何をやっても大丈夫な状況になって、やばそうなネタに手を出している、腰が引けている状態で、それをやっても、何の感動もないのである。

人気が無かろうと、いつ打ち切られるかわからない状態(これは、ある意味、今もそうかもしれませんが)で、わが身の危険も省みずに、やばいネタをやるからこそ、見ている人間は、それに喝采を送るのであって、鋼の身体をもっているとわかって、銃を持った悪党に立ち向かって言っても、だれも、すごいとは思わずに、当たり前という感情しか抱かないでしょう。

それに、戦闘描写にしても、ストールの回から、急にハヤテが強く鳴り出して、少し後の増刊で、銃を持ったマフィア相手に、素手で撃沈させたり、と最強キャラに鳴り出し、一部の終わりで、盛り上がるはずのギルバート&セブン戦では、どこからともなく、強力な武器を取り出してきて、それで、あっさり沈黙させるという盛り上がりに欠けた終わり方になっているのは、何度も指摘させていただいているが、それでも、セブン戦は、まだ、お嬢の危機に、なりふりかまわず、確実に事態を収められる手段を選んだ、よ見ている人間を納得させる理由付けに成功している。

だがまあ、2ヵ月後の野々原戦では、そういった工夫すら見られずに、数コマで、坊ちゃんを身代わりにするというネタをやってのけているし、一周年記念では、クラウスや巻田・国枝といった他の執事キャラの戦闘シーンを省いたり(コレをしっかり描いた上で、今週の金で解決という描写をやれば、相手の弱点を即座に見分けるとか、優れた情報収集能力とかを強調できると思うのだが)、伊澄に関しても、お嬢が大事な友達だから、勇気を出して、正体を明かして、拒絶されないという保障はどこにも無いわけだから、隠すのは当然だと思うが、そもそも、2巻が発売されるまでは、伊澄には隠された一面があるみたいなものを匂わせていたが、これだって、ばれるかばれないかのスリルや、それを隠すための機転というのが、タイ・タニック号のときのような状況でこそ、真価を発揮するのであって、それがないまま、単に、ばれそうだけど、しょうがないというのをやっても、初対面とか、余り面識がないのならともかく、長年、親友をやってきた相手の前でそれをやるなら、それこそ、正体を隠すのに、あれこれ、腐心しているはずで、その工夫もなしに、いきなり、最後の手段をやられても、ぐっとくるのは難しいと思うのだが・・・。
都合によって、設定がコロコロ変わるみたいなことを、さりげなくやっていたり、過程を省いて、自分の書きたいことを、勢いに任せて描いたり(その割には思い切りが足りないし、もっともらしい理由で説明しようとしているあたりがマイナスポイントになってるような気はしますが)する傾向が、一周年の少し前から、目立つようになりましたが、そもそも、伊澄の告白によって、果ては狂言誘拐に至った、あの一件あたりから、ハヤテが、急に強く鳴なりだしたり、盛り上がりもなく、ドコからともなく、いきなり持ち出されてきた強力な武器によって、あっさりセブンが倒されたり、伊澄があっさりと身を引いたり、と話が終わるとともに、自動的に収まるところへ収まったり、その後も、ハヤテには、たいした災難も振って来ないわ(振ってきても、たいした苦労もなしに乗り越えられたり)、桂妹との仲が気になるような話とか、序盤ほど、魅力は感じなくなりつつあったのは、コレまでの展開でも、その徴候はあったが、そのつけがここにきて、一気に噴出してきただけだろう。

武装錬金も、打ち切りが常に噂されていながらも、変態キャラてんこもりとか、主人公とヒロインのラブコメ描写がファンの間で話題になって、盛り上がっていたが、結局、打ち切られたが、主人公に都合のいい展開、しかも、サブキャラや、脇キャラを主人公やヒロインをよく見せるための引き立て役にするとか、明らかにかませ犬としか見えないキャラを恋のライバルにすえて、平然と、主人公とヒロインの絆を強調する道具にしたり(週刊連載では、結局、それ以上の役割を果たせていないと思うし)、恋は駄目だけど、友情はプレゼントしたいと思いますとか、モノかきが陥りやすい、話を作り手が好き勝手に出来るかのような錯覚に陥ってたりするような発言など、打ち切りを惜しまれている作品ではあるが、私は打ち切られるべくして、打ち切られた作品と思っているし、極端な話、ファイナルのあの区切り方で、エンドマークを打たれても、別段、支障はないと思っている人間だったりする。まあ、一度、打ち切りを回避したので、読者に受ける方向で、話を書かざるを得なかったのかもしれないが・・・・。

まあ、コミックス発売以後のブレイクや、桂妹やら、目先の要素で、盛り上がっている状況や、主人公や一部の登場人物に都合のいい話展開になりつつあるとか、打ち切りの少し前の雰囲気に非常に似ているし、ましてや、熱いバトル漫画が多い、他のサンデー作品とは一線を画しているために、比べられやすいし、師匠と同じ路線をいくにしても、師匠の影響を受けてはいるが、師匠ほど、アクが強いかというと、そうでもなく、むしろ、今のサンデーの路線に従ったほうが、伸びるんじゃないか? という気さえするのだし。
ゆっくりじっくりでも、話をしっかりと書いているというスタンスが、畑センセのウリだったわけですが、それを翻して、自分の書きたいものを書くことを優先した、今週の評判は、あまり芳しくない。はしょるにしても、はしょり方がコレまでの戦闘描写での切り抜け方と同じであり、しかも主人公に都合がいいだけのもの、それで、書き手が書きたいものだけは、しっかりと書く。
これで、よっぽど、描き方が上手くない限りは、賞賛よりかは、非難が出てくるのは当然だろう。
まあ、最近の人気を考えれば、桂妹の体操服姿とか、弱さを前面に出せば、コレくらいやっても許されるだろう、という計算はあったかもしれないけど、そもそも、弱さが引き立つのは、強さを描いているからこそであるが、桂妹の場合、登場時は、ハヤテに、自分がやろうとしていたことをより、スマートなやり方で行われ、高所恐怖症が明らかになり、負けず嫌いが明らかになり、という展開が続いているわけで、強さをほとんど見せていないわけです。
その挙句に、今回の話で、弱点を突いて、時間を稼ぐ・・・・。
真正面から、正々堂々と戦うとか、桂妹の力を存分に見せた上で、頭脳プレイで勝つというのなら、ともかく、弱点ばっかり見せてきた人間に対して、その弱点を最初からついて、勝つ、しかも男が、優秀とはいえ、女の子相手に・・・・、

そりゃ、桂妹が好きな人でも、いや、好きな人だからこそ、腹が立つわけだ。

それで、体操服姿で萌えるだろといわれても、うれしくも何ともないですよね・・・・。
それで、お嬢やマリアさんの前では、善良な、執事見習を装い、まっとうな主人公面するんだから、つくづく、ろくでもないやつだな・・・・・・・・。
今回のお嬢に対する態度だけでも、十分ろくでもないわけですが。心閉ざしている人間をよりよく導いていくというのは、並大抵のものでもないし、ましてや信用している人間が、自分を、私利私欲を満たすために利用していたとなれば、下手すれば、二度と心を開かなくなっても、逆上して、ハヤテを殺しても、ハヤテは文句は言えないのだが、話の展開上とはいえ、こう言う言動を心を閉ざした相手に対して、取るようなことをやっておいて、平然としているのだけでも、十分、問題だし、話がまとまるまで、評価を待つ以前の問題だろう。それだけでも、十分にどうかと思うが、相手の弱みを平然と付いて、自分は正しいみたいなことするなんて、桂妹よりも、能力が低いなら、わからないでもないが、十分、人間離れしたち殻をもっているのであり、お嬢が、自分の力の限界を超えて、最後まで走ろうと決意しているのだから、それに恥ずかしくない行動をその執事であるハヤテもとるべきだろう。ルール無用とはいえ、一対一の真剣勝負。弱点を知りつつも、真正面から、ぶつかるぐらいの気概があってこそ、話も映えるんだが、それをどぶに捨てて、自分の欲望を優先した話作りをするあたり、「フリーダムの名をもつものはやりたい放題」の作品とますます、大差なくなってきたようで・・・。そもそも、学校編いこう、真正面から戦って、かつということが、全く無かったわけで。

お嬢の運動嫌いをなおすためにマラソン大会出たのに、圧倒的な実力差があるわけでもなし、戦いのしょっぱなから、優秀とはいえ女の子の弱点を攻めるのは、紳士じゃねえなあ・・・・。

金で解決したクラウスと、まっとうに正面から勝負したハヤテの対比だったら、クラウスやマリアさんにも出来なかった、お嬢をいい方向へ導く、ということができるかも、と思わせる話作りに出来たのにねえ・・・。

ハヤテが言動を改めて、持ち直すための前ふりにしたって、いくらなんでも、これはないんじゃないか、と思いますけどね。
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by kwanp | 2005-11-13 14:56 | コミックス
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