確かに・・・・

バックステージを見ると、ハヤテはお嬢のヒーローというシーンは、第1部の終わりでやるみたいなことを書かれていたが、あの頃の伊澄といったら、一般的には、天然キャラのほかには、なにやら、知られざる一面をもっていて、お嬢の前ではそれを隠しとおしているというイメージがあったわけです。そして、その顔は第1部では前面に出なかったのが伊澄というキャラの人気を高めていた一因と見ているわけですが。
もっとも、その正体は、第二巻の巻末であっさりとばらされて、拍子抜けした記憶があったのですが、このコミックス2巻の巻末ページを書き下ろしていた時期と言うのは、明らかに第1部の終わりごろでして、伏せていたのが仇になって、あのシーンのニュアンスが伝わりにくいと思ったのかもしれませんね。
霊能力者かも、とは思われていたものの、あの頃は伊澄の力が、どれくらいのものかという創造はまちまちだったので、正確に伝わりにくかったのは、確かでしょう。
基本的に、物語の本筋には関係のない話しですし、四六時中、瘴気を発していたり、何かしら、怪しげな芸当を、露骨に披露しまくったり(でも、お嬢は気が付かない)するならともかく、そういう振る舞いは、極力避けていたわけですから。ぶっちゃけた話、彼女自身が語ろうとしなかったり、お嬢が、伊澄二間して、隠している一面に踏み込もうとしなければ、最終回まで語られなくても、問題ないわけですよ。
とはいえ、この時期に、もう少し、伊澄の事情を断片的にでも描いていれば、あのシーンを持ってきたとしても、違和感は無いわけですから、伏せていたのが仇になった。

以降、第一部が終わったあとでは、出番が無くなって、8月頃の話で、旧校舎の悪霊退治、タイ・タニック号では、力を使うことをためらったりして、方針転換で、伊澄のもう一方の顔を、書くことを心がけてきたのは、機会あらば、このシーンを使うのを狙っていたのかもしれませんね。
旧校舎の話では、ハヤテが、人体標本を操っている伊澄の正体に気がつきかけるシーンがありましたし、結局、その後も、出番はまばらで、劇中では、普通の霊能者っぽい描写しかないわけですし、八葉の力がどういうものだか、直接語るシーンは無いわけですよ。
描きたくて描きたくて、たまらないシーンだと言うのは分かりますし、嫌いじゃあありませんが、ここ数ヶ月、話を描くのを急ぎすぎているキライが強いわけで、西沢家で執事をやるシーンでは、かけなかった部分があるというのは、本人も言っている通り。
なまじ、シーンが良かっただけに、最近の話の流れで見ると、取ってつけた感が大なり小なり、感じられて(バックステージで語っているだけに尚更ね)、そのよさが完全に伝わりにくいところがあると思いますから。
せめて、電話越しか、学校にこなかったお嬢を心配して様子を見に来るなど、伊澄とお嬢の会話のシーンのひとつでも、描いておけば、このシーン、もう少し映えたんじゃないか? と残念な気がする。
ついでにいうなら、第二部では、学校に生かせてもらったり、桂妹と仲が急接近するとか、お嬢のヒーローというイメージが霞むような話の描き方を何ヶ月もやっていましたし、会ったとしても、精々、タイ・タニック号くらいでしたが、お嬢と別行動をとるまではともかく、これも、見せ場は、変態執事と背景巻田&国枝に奪われて、鮫に食われそうになっているのを、心配して見に来たお嬢が襲われるところを、火事場の馬鹿力で助けたと言う奴ですが、普通の作品なら、問題ないかもしれませんが、有名無実になりつつありますが、このマンガ、執事マンガなので、執事は特にこれと言った理由なしに、主のそばを離れるとかいうことは、見習とはいえ、不自然ですから。
主のことを理解している(それとか、主の心を先読みした行動をとって、フォローするとか)とか、主のためなら、どんな行動もためらわないとか、主のために忠誠を誓って、一歩下がって仕事を抜かりなくこなす執事というのは、伊澄が言うところのお嬢のヒーローというイメージにかなり近いわけです。
ましてや、第二部では、同年代の執事までもがでてきたわけですから、やはり、マラソン大会では勿論、その前に、もうすこし、詳しく他の執事キャラをメインに置いた話をやっておいた方が、現段階では、ハヤテにとっての執事像がどういうものであるかの答えは出ていなくても、やるべきことだけは、はっきりしている。それ即ち、お嬢を守り、心の支えになることであり、その代わりは誰にも勤まらない。
そのためにも、もっと、ヒムロや野々原の行動を、桂姉並に出張らせておいて、「執事とはこうあるべきか」とさも、それが唯一正しい解答のように思わせる必要があったわけですよ。
だから、必殺技という道筋を出して、それに右往左往するのを描いていたのかもしれませんが、ただ、桂妹との関係を書くのを重視していて、ビデオや本を見て、ヒントにしようとした程度なのです。
そもそも、マリアさんとの約束もあって、一流の執事になろうとしているわけで、つまりは、少しでも早く、一人前と認められたいわけです。強い動機としては、十分なのに、やってることは片手間というか、お手軽に身に付けようというあたりが、しっくりこなかったわけで。
あまつさえ、この時期から、話がハヤテに都合のいいように動く傾向が顕著になってましたから、野々原やヒムロを出張らせるとハヤテが霞むと思ったのかもしれませんね。
もっとも、彼らと正面からぶつかって、彼のそれまでの経歴で培ってきた技能や知識の上に存在するささやかなプライドを、徹底的に打ち砕くというのも、再起を描くのも、ひとつのやり方かもしれませんけど。
そこまでは行かなくても、兄貴分や師足りうる人は必要でしょう。クラウスがいるじゃないか、という声があがると思いますが、クラウスは執事長であり、四六時中、三千院家にいるわけには行かないので、執事として、ハヤテを導くのにはある意味、不適切。
ヒムロや野々原が執事としての何たるかを語っていましたが、実はこれ、よくよく考えると、肝心なことが、抜けているのですよ。何かというと、三千院流執事道の何たるかを、身に付けないまま、どたばた騒ぎに高じていたわけです。
しかも、クラウスは、ハヤテにいい感情をもっていませんし、他の執事はいない。マリアさんがいますが、彼女は基本的にメイドさんですから、本来、仕事は畑違いなんですよ。
そもそも、メイドさんというのが、産業革命で、男を家事仕事に雇っているのはけしからんということで、罰せられるようになったから、需要が高まった仕事でして、それまでは、男の仕事であったものもすくなくないのです。
人手が足りないから、結果として、やらざるを得ないわけですが、マリアさんに多少の知識は会っても、本職ではないので、結局、執事として、間接的にしか、ハヤテを指導できないわけです。
つまり、ハヤテに執事としての仕事を、本格的に教えれる人間は、三千院家にはいないわけです。って、クラウスの監督不行き届きじゃないですか。

・・・ハヤテの仕事がなっていないとかいっても、その責任は、クラウスにも十分あるわけで、結局、このことを言及すればするほど、ハヤテに執事の仕事を教える段取りを取っていなかったクラウスの責任も追求されるのですよね。
まあ、後釜の執事を決める準備はばっちりだったので、ハヤテを追い出すチャンスを狙っていた可能性が高いわけですが、ヘタしなくても、自分で自分のクビしめるだけにしかならないんですよ。

ハヤテを追い出そうとするあまり、我を失っていたとも、とれますね。

執事としての基礎を、彼に教える人間は、必要なわけですが、それがいないために、第二部は、お嬢の庇護のもとで好き勝手やるという話になり、上げKの果てが、己の借金返済のために、利用して、あげく、クビになって追い出されるという結果になったわけで、リアル執事がどうこう以前の問題のような気がしますね。
だって、逆説的に考えれば、メイドさんやとって、一ヶ月以上も、するべきこととか、気をつけるべき点とか、何も教えずに、そばにはべらすだけですから、愛人扱いされても無理は無いですよね、これは・・・。
メイドよりも、執事に対する認識が定着していないから助かっているところもあるのかもしれませんが。

お嬢も、マリアさんも、この点をつつけば、マラソン大会で優勝しないとクビなんて、条件、回避できたんじゃないのか(汗)

このあたりをあまり指摘されないのは、マリアさんが有能な人間で、一人で切り盛りしているから、マリアさんの監督下で働かせればいいという慣れで考えてしまっている部分もあったのでしょう。もっとも、マリアさんはともかく、仕事であっちこっちを飛び回っているクラウスはこの認識だけでなく、他の屋敷の執事のスタンダードな指導方法も知っていないといけないわけで、それをやらなかった時点で、ハヤテに対する指導を怠ったことを追及されても仕方ないのですよ。まさか、マリアさんに頭が上がらなくて、いえなかったとか?

それに、今はマリアさんについて働くと言うスタイルでもかまわないわけですが、歳月とともにお嬢も成長するわけで、考えかたも変わりますし、後を継げば、もっと、使用人を雇わないといけなくなる。そのときに執事のいろはをしらなくて、困るのはハヤテなわけですし、ちゃんと指導した上で、見込みなしと判断されれば、追い出すのにもこの上ない口実となるわけですから、ことを焦るあまり、判断を誤ったなあ、と思わざるをえません。

好意的に読み解いたとしたら、出来なかったら再訓練、優勝したら、その意気込みを認めて、本格的に執事教育を施す(お嬢の意向もあって、勉強に出す機会が無かった?)という考えとも取れますが、いずれにせよ、執事とらのあなが既に無いことだけは変わりないんですよね。

まあ、兄貴分的なキャラは以降の展開で出すかもしれませんが、それでも、執事として指導する人物は必要なことには、変わり無いわけですが。

まあ、えらく話が飛びましたが、お嬢のヒーローの台詞のシーンを描くには、焦って、書き損じている部分がいくつもあり、それがゆえに、話を損なっている一面は、確かに存在するわけですが、普通なら、事情があってとか、全ての要素をかけるわけではないと割り切れるんですが、これまた、第1部の描き方を見ていると、それが出来ない人ではないというのが分かっているだけに、尚更、惜しいなと思うわけですが、話しを書くのを焦るようになったのは、第二部からですが、もしかして、狂言誘拐騒動で、このシーンをかけなかったのがきっかけなんじゃないか?
と思えてしまいますね、今週の話を見ると。
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by kwanp | 2006-01-05 22:56 | コミックス
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