瓢箪から駒

tanabeebanatさんが、今週の感想で、

>先日のバレンタイン話前半で、勇気を持って行った彼女の告白が、ハヤテ君の心の奥底には実は届いていなかったことが判明します。

といっていたいたり、こいんさんが、ハヤテの感情に関して、述べていたりするが、たしかに、夜逃げを繰り返すことで、人間関係の断絶を何度も味わう羽目に名手いるし、生きるためには、人一倍、他人の不興を買わないように振舞わないといけないわけで、言ってみれば、通常の人間よりも、より多くうそをついて生きているわけだが、ハヤテの場合、自分自身にうそをつくことで、精神の均衡を保っている部分もあると踏んでいるのだが。
おそらく、「本当」の部分が見えるのが、手段を問わずに「生き延びたい」という感情であって、ほとんどの感情をうそで固めている反動で、その感情が現れるときのエネルギーは、常人よりも強いと思われる。ただ、突然の人間関係の断絶を繰り返すということは、物事を、長期的な視野ではなく、普通の人間よりも、目先のことしか考えなくなるという一面を強調するぶぶんもあるわけで、マラソン大会~とらのあな編での桂妹に対する態度をとってしまうのではないだろうか?

ついでにいうなら、ハヤテは、第一部のラスト、第二部のラストで、二度、屋敷を追い出されるということを経験しているが、第一部では、伊澄の告白を意識した、お嬢の質問に素直に答えたことが一因だったし、第二部のラスト、つまりは、マラソン大会で優勝できなかったことだが、、借金返済に目がくらんだ挙句、判断力に鈍りが生じたわけで、言い換えれば、己の感情をあらわにしたことが理由で、屋敷を追い出されたということが共通の原因となっているといえるのだ。

つまり、これらの経験から、下手をすれば、ハヤテは下手に感情をあらわにすると、ろくなことはないと学習した節すらありうるのだ。


でまあ、実を言うと、この経験と、西沢の告白に対する態度は、無関係ではないのではないか、と推測できる。何しろ、第一部のラストの騒動から、一週間もしないうちに、西沢の告白という事件を経験しているわけで、恋愛経験がないが、伊澄のことを好きと言った後から、お嬢の機嫌が悪くなり、しかも、家出をして、挙句に誤解を受けて、鷺宮の家に売り飛ばされるという経験があったのである、はっきりとわからなくても、うかつに答えると痛い目を見ると本能的に感じていてもおかしくはないのかもしれない。
売り飛ばされてから、西沢の告白まで、一週間もたっていないうちなら、羹に懲りて、なますをふく慎重さも、さほど、薄れてはいないだろうし、重ねて言うなら、一ヶ月もしないうちに、同じようなことが原因で、屋敷を追い出されたわけで、これがトラウマというか、教訓みたいになってもおかしくはない。

すなわち、生きていくためには、己の感情を徹底して、出してはいけない

という結論に至ってもおかしくはなく、西沢の告白に対して、心に響いていないように見えるのは、己を守るため、つまりは「生き延びたい」という一番の行動理由と密接に関連している出来事のために、夜逃げによる人間関係の断絶の連続のように、精神的な防御反応で、意識していないのかもしれない。仕事面に関しては、さまざまなバイトによるノウハウがあるが、恋愛、友情面移管しては、彼はまったくといっていいほど、ノウハウがない。言ってみれば、得体の知れない物事であり、うかつに行動すると、ろくなことはないという痛い教訓すら受けている。
そして、西沢弟がお嬢のことを好きというのは、明らか。すなわち、自分に関係のない(とハヤテ本人は思っている)他人の恋愛であっても、うかつに行動するわけには行かない、そう考えているのかもしれないということだ・・・。

今週の感想で、西沢弟がお嬢にとって、益にも害にもならないとみなしたこともあると推測したが、これも、副次的な理由でしかなかったようで、恩人だと思っているお嬢に対して、ますます、精神的距離をとっている可能性すら浮かんできたわけだが、それに拍車をかけているのが、地下迷宮での一件であり、伊澄の「お嬢のヒーロー」という言葉ではないか、と思うのだ。
二度、追い出されたことと、お嬢を守らないといけないということが、かえって、二人の精神的距離を、より遠いものにしてしまっているのではないかと思えるのだ。

脅迫を告白と間違えたことから成り立つ関係や、借金を肩代わりしたこと。これらのハードルを乗り越えた上で、ハヤテとお嬢がゴールインすることが、この物語で迎える結末のひとつであると仮定するとすれば、「ハヤテ」の物語は、「うそから出た真」の物語というとり方も出来るわけだが、現状は、ますます、「ウソ」の部分に偏っているわけで、バックステージで言ってた、新展開というのは、あるいは、「真」の方に物語の流れを向けるためのものかもしれない。
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by kwanp | 2006-04-08 00:53 | コミックス
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