本当に失敗だったのか?

ハヤテの下田のエピソードでは、宇宙人や宇宙船は、お嬢の母親のお芝居だったわけで、それも、以前、伊澄が術に失敗したことが回りまわって、という解釈が有力ですが、今週のデストロイな柿の木が出てきたことを受けて、考え直してみると、

本当にアレは失敗だったのかな?

と思えてしまうわけで。
というのも、多くの霊能力モノでは、コンディションや精神状態によって、左右されるなんて、描写を良く見かけるし、それゆえに、精神修養を厳しく行うというような内容になってる場合が多い。
いくら強力な力を持っていても、失敗したそれが数年後に、あんなにきれいに発動するものか? ある程度つじつまは合うものの、しっくりはこなかったわけですし。
今週の柿の木は、てっきり、伊澄の力の余波であるかな、と思ったのですが、実は、数年前に、術自体は、問題なく成立していたのかもしれません。
ただし、お嬢の母親の方が、その呼び出しに応じなかった、ということでしょう。

なぜか?

伊澄のやったことは、友達のためという、行為によるものには変わりありませんが、自分の都合で、死んだ人間を呼び出す、強力な力を持つものであれば、それを制御するだけの精神力や、モラルといったものを持ち合わせていないといけないわけですが、このときの彼女のやってることには、友達を喜ばせるために、それらを無視している。
まあ、これ自体は、鷺ノ宮の人間に共通する性質のようで、家の中で一番えらいと思しき、伊澄の曾祖母でさえも、伊すみの力を呼び戻すために、ハヤテの生き血を手に入れようと手段を選んでいないわけで(これだって、現在の鷺ノ宮の収入源によっては、善意に、ひ孫のためという名目すら怪しくなりますし)。としくって、童心に返っているとしても、あの当時の伊澄と大差ないことになりますから。

数年後、娘の前に出てくるのに、本来の姿ではなく、娘の書いた宇宙人に成りすまして出てくるような人間が、善意とはいえ、手段を選ばないやり方を快く思うとは思えないし、ホイホイ応じたら、伊澄のためにもならないということで、出なかったのではないかと。

大事な娘の数少ない友達に道を誤らせるわけには行かない、お嬢の母親の性格がどんなものかは断言はできないが、そう考えるくらいの良心は、持ち合わせているのではないだろうか?

でなければ、その場の感情に流されて、一線をほいほい超える、力だけは有り余っている子供のやったことが、子供を思う母親の心すら操れてしまうという、ある意味、雰囲気ぶち壊しな、身も蓋もない光景がそこにできてしまうわけで。
見た目ほど、感動的ナ内実ではないと思うのだが・・・・。

術は成立している、呼び出す対象は応じない。それはすなわち、あの世と、お嬢の周辺に道ができてしまったことを意味するのではないか?

しかも、下田には、鷺ノ宮の別宅がある。この別宅も、呪術的な防御が組み込まれていてもおかしくはないし、鷺ノ宮の人間を助けるような、働きがあったのではないだろうか?

道ができて、それにあの世の住人が、お嬢の前に群がって出てきた。

多分、このときは、伊澄が追い払ったのでしょうし、一応は、何らかの処置をしたのでしょうけど、呼び出す対象が、出てこなかったがために、その道は完全には閉まりきらず、いくつか、抜け穴みたいなものができてしまい、しかも、伊澄の力が強力なために中途半端に固定されてしまった。お嬢の周辺に妙な生き物が現れたり、妙な出来事が起きたりする一因となったのではないだろうか?

9話の蛇、今回の柿の木、という風に、そういった道を通って、お嬢の周辺、主に彼女が引きこもっている三千院家の周辺に出没するようになったのではないか?
そして、タマがしゃべれるのも、その道の影響で、本来なら、成仏するはずの神父が、三千院家に現れたのとも関係があるのではないか?

何しろ、お嬢の周辺には、あの世からの見えない道が、不完全とはいえ、開いているわけで、言ってみれば、あの世からの力が流れてきている。つまいr、タマは長年、三千院家にいたので、それに当てられて、しゃべれるように、というか、しゃべれるだけで済んだ(大蛇や柿の木を見ると、幸運だったのでは、と思えてしまうし)稀有な例なのかもしれない。
よく霊能者モノでは、言葉の通じないもの同誌が、精神的な会話や、あの世などでは、言語の違いなどを気にせずに会話できるといった光景が、展開されているわけだし。

くわえて、ハヤテには、あのペンダントがあるし、不幸と流血が影をひそめるきっかけになった、伊澄に不穏な影を取り除いてもらった一幕もあったし、そういう良くないものを引き寄せる力みたいなものも、あのペンダントにはあるようで(ひょっとすると、お嬢の母親を引き寄せるための装置の役割ももっているのではないだろうか?)、ハヤテの前に、神父が現れたのも、それがあるからだろう。

ではなぜ、今ごろになって、お嬢の母親が、宇宙人の姿をとって、娘の前に現れたか、そりゃ、空から見守っていて、すべてを見ているのなら、娘のそばに、済ました顔で、忠義面して、そばにいる詐欺師(ハヤテ)がいるのに、黙ってみていられるわけはないし、かといって、自分の娘の前に、幽霊として、出てくるわけでは行かない(怖い物嫌いだしね)。
ついでにいうなら、死んだ人間は時間が止まっていて、過去も未来も現在も関係ないのですから、お嬢の悩殺ボディになりたいという願いを受けて、きっかけを得た彼女は、過去にさかのぼって、隕石騒動を起こしたのではないかと。

娘のために、と思ってやったことが、結果として、娘を怖がらせることになってしまったから、本来の姿で、のうのうと、再会する訳には行かない、ということもあるのでしょうけど。

今回は、ハヤテの言葉を、とりあえずは信じて、引き下がりましょうか、ということだったのでしょうけど。

まあ、単に、呼び出されたはいいものの、反応が遅れてる間に、ほかのあの世の住人達が、道を通って、お嬢の前に現れて、という結果になってしまい、出るに出れなくなった(そこで出たら、お嬢をさらに怖がらせるでしょうし)。自分が出そびれたおかげで、大変な思いを娘にさせてしまって、罪悪感感じて、そのままの姿では、前に出れないと思っても不思議はないでしょうし。
娘の書いた絵を元にして化けたのも、そのあたりの理由で、娘が怖がらないためと、娘の前に出るいい口実が見つかったというところなのかもしれませんし。
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by kwanp | 2007-04-20 11:16 | コミックス
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