普通なら

ここで、グッと来るはずなんだけどなあ・・・・・。

スキの忠告を跳ねのけ、あくまで、死神になることを諦めないミルキィ。死神になことを願って、突き進んできたから、なったら、そのときはそのときだ、という豪快な答えですが、

腹が減ってはパン泥棒をしたりしていた女がいってもなあ・・・。しかも、他人を巻き込んだり、その尻拭いは他人にしてもらったり、ということを繰り返しているので、何かあっても、それを乗り切れると信じられるだけの説得力や、それを感じさせる期待感が無いのですよね・・・・。

ちなみに、五年間だそうですが、かなり小さいときから、死神になることを目指しているわけですけど、力を渇望しているということでしょうか? 場合によっては、厄介な、力があれば、今の自分を取り巻く状況をどうにかできたと願うアレでしょうか?

これも悪いとは言わないのですが、kれはそれを自分の痛みだけにしておかないで、その痛みで、他人を省みれるくらいに考えることを広げないと、かえって、自分の痛みを抱えこんで、それを口実に、好き勝手を開き直って行うという嫌な人物になるだけですからねえ。

しかも、スキは、カッツを懲らしめようとした一件もあってか、それを止めようともしないわけですが・・・・。後、スキがカッツを押さえつけようとしたのを見て、自分の父親を彷彿とさせたのではないか、という気はするが(無理やり、彼女を閉じ込めたりして、力づくという部分があったわけだし)。

強力な力を求めるのは、無理やり力づくで、言うことをきかせられるような思いをしたくは無いから、というものなのかもしれないし、それ自体は悪くは無いが、それに対し、力の使い方や、その痛みを自分だけのものにしてはいけないというようなもろもろのことを、考える余裕も、教えてくれる人もいないというのが、彼女に関して、大きな問題だと思うのだが。

ミルキィは強いのではなく、目的に進むことしかしない、それをクリアする方法を、かけらも考えないで、結果を手にする方法を安直に導き出すから、突き進むことが出来るだけの話で、死神になることを渇望しているわけですが、どうも、力を手にすることが最優先で、それがどういう重さをしているのか、ということに関してまで、考えが及んでいないようですからね。
少なくとも、前回ラストの、彼女の表情を見る限り、迂闊に信じてはいけないのでは? と思えてしまいます・・・・。

でまあ、スキはサンディアへの行き方を教えてくれるのですが、迂回しないといけないようで・・・・。


酒場では、おかみさんがカッツの身の上話を聞いているわけですが、どうやら、一ヶ月も、アルトを追いかけてきたらしく、それを聞いて、あきれるわけですが、どうも、彼の身の上を聞いたところでは、アルトはひどいいじめを受けていたのだそうですが、まあ、今の世の中でも、命の生き死にが縁遠くなってしまっているし、命をつなぐために血を流す人間は、一部の職業を除いて、いいイメージをもたれていない。

ヒーローだって、戦いが続いているときは、ともかく、終われば、バケモノ扱いですし。そういうことをやるのは、堅苦しいだの、人間味が無いというふうに言う人も多くなって久しいですし。

自分たちも、肉や魚を口にするけど、それは多分、店で売っているカットされたり、刺身とかにされたものを、かって食べているということか?

でまあ、カッツの方も、喧嘩の強さで名をはせていて、人から、いい顔はされていなかったとの事で、一人ぼっちという意味では同じらしい。
ある日、カッツは、アルトが狩をしているところに出くわして、彼がクマを狩ったところを目撃したわけで、それを見て、アルトに興味を持ったとの事。
カッツは自分の拳で相手を退けることで、己の存在を証明してきたわけですが、アルトは一人大人しく、それをやり過ごしてきた。あの強力な力を持つ剣を操る力が出来るにもかかわらず。
そういう意味では、自分に出来ないことをやっているからか、興味を持つわけです。
力に惹かれたということもあるのだと思いますが、そんな強さを持つ奴が、自分をいじめる連中には、その力を振るわないで黙っている。自分が出来ない、もしくはやろうとしないことを、当たり前のように行っていることに興味を持ったというか、それが出来るのはなぜなのか、ということと、そいつがどこまで行くのか、ということを納得いくまで見届けたいということ、そいつの強さを超えたいということなのか? あとは、手下しかいない自分からすれば、動物と仲良くしている姿を見て、こいつなら、自分が知らないものを見せてくれるのではないか、とか思ったのかもしれませんし。
なにしろ、カッツ自身も言ってるように、彼も、手下みたいなのは何人もいたけど、仲間といえるほどじゃなかったとかいっていますしね。ひょっとしたら、こいつだったら、自分のことをわかってくれるというか、仲良くなれるのではないか、という淡い期待があったかもしれませんし。
まあ、そういう(期待を一方的にしても、駄目で、相手を理解するというか、相手を受け入れることも大事なのですが。

手下といっても、彼が強いから、ついてくる、風向きが変われば、他になびくような取り巻き程度だったのでしょうかねえ? だいぶ前から、腕輪をしていたようですから。 

それも、アルトがクマを狩った後で、あの剣で、クマをしとめた後だというのがわかった後で、京も何とかご飯にありつけたということを当たり前のようにつぶやくアルトを見て、カッツの中の何かが、大きく騒いで、「こいつ、スゲえ」と思い、それから意識するようになったとのことですが、カッツが拳を握るのも、アルトがそういう力を、やたらに振るわないのも、自分の身を守るという点では、同じだと思いますしね。
むやみやたらに振るったら、それこそ、バケモノ扱いでますます、疎まれるでしょうし。

しかし、そういう意味では、鬼丸美輝の後を追いかける勘九郎と大差ないなあ・・・。あれも、そもそもは、友人の敵討ちから始まったわけだし。

まあ、カッツがアルトを追いかける理由ですが、あまり、アルトがすごいようにはおもえないのは気のせいでしょうか?私には、アルトが、カッツを避ける理由が、カッツと関わると、自分が余計に悪い立場に追い込まれるから、避けているという、口の悪い言い方をすれば、自分の身が可愛いだけと思える部分が強いですからね。
今回のミルキィの啖呵も、考え無しで勢い任せでしかなかったわけですし。

まあ、成長すれば、むやみやたらに戦いを好まないとか、考えるよりも先に行動することで、事態を変えるということも出来るのかもしれませんが、今のところは、彼らは、自分のことだけを考えて、行動しているわけですから、その首根っこを抑える人間もいない。
突っ込み役というか、無敵看板娘のおかみさんにあたるキャラがいないのに、こういう二人が、好き勝手して、何もとがめられないまま、話が淡々と進んでいっても、メリハリが無くて、面白く感じないのは当たり前だと思いますしね。
ただまあ、無敵看板娘Nでは、かなり大きなウェイトを占めていたヒーロー要素が見ている人間に受けなかったようですから(少なくとも、青鮫のエピソードをそういう視点で見ている感想は、あまり見かけなかった)、勘九郎っぽいカッツが主人公じゃないのは、永遠の挑戦者である位置のほうが書きやすいというのもあると思いますし。こういうキャラは、変にメインポジションにおいて、優遇するとろくなことは無いし。
無敵看板娘では、花見町の連中が既に出来上がっていたところに、テッコツ堂の新キャラが放り込まれたわけで、それゆえに、新キャラをメインにすえたドラマを書きにくかったというところがあったと思いますし。
イーブンにして、成長ドラマを書くのと、アルトたちが便宜上の主人公に過ぎないというのもあるのでしょうね。
普通、父親が殺されて、旅に出るといったら、王道パターンですからねえ。にも関わらず、それをやらなかったのは、変にアルトにヒーロー的なイメージを持たせたくは無かったというのもあるのでしょうし。アルトは強力な剣を振り回しているだけのただの自分の身が可愛いだけの子供でしかありませんから。ミルキィも、こういう事情だから仕方ないと自分の境遇を言い訳に、好き勝手しているわけですし。
ヒーローとして、成長するかもしれないけど、今はヒーローではない。いってはなんですが、アルトもミルキィも、最近の作品には、良くありがちなキャラですから、こういうキャラを置いて、成長させることで、描きたいのでは、と思わせるヒーロー要素を受け入れやすい下地を作っているのかもしれないな、と思える部分もありますしね。

今回のこれは、むしろ、カッツが変わるきっかけを描いているのではないか、としか思えないですからねえ。本音で言えば、こっちを描きたいのかも、と思えてしまうのですが。

でまあ、アルトとミルキィは時計台の上から、迂回しないといけない理由、海上に浮かぶ謎の球体(これがあるために、スキたちは海を迂回して進まないといけなくて、祭りにかえってくるのが遅れた)を見せられるわけですが。ちなみに、これも第一回の扉絵にかかれていましたね。

まあ、スキが止めないのは、死神をこれにぶつけようという腹積もりがあるからだと思うのですが、こういう考え方、自分たちの身の安全を優先して、他の誰かに危険な役を押し付ける、もしくは貧乏くじを引かせる、ということを死神にさせてしまった挙句、あの壁画に描かれている悲劇が起こったのではないかと思いますしね。
何しろ、スキはルウォールを何をしてでも守ろうという決意はあるわけですが、そのためなら、どんな手段もいとわないし、それを行える強い意思があるわけですが、この考え方、かなり、根強くルウォールに根付いているのではないか、と思える節がありますし、それにくわえて、必要以上の力を忌避するかのような考え方が、事あるごとにほのめかされているわけですから、厄介ごとを、アルトやミルキィのような強力な力のある者に押し付けて、築かれてきた平和ではないのかな、と思えますしね。
世界を変えるというのは、そういう世界のあり方に疑問を投げつけ、そういう世界のあり方を根底から変えるということも含まれているのかもしれませんね・・・。とはいえ、それにはアルトとミルキィの成長をしっかりと描いて、なおかつ、便宜上の主人公以上の扱いをすることが大事だとは思いますが・・・・・

初登場編だからかもしれないけど、カッツの描写にやたら、力がはいっているように思えるのは気のせいだろうか?
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by kwanp | 2008-06-12 23:35 | コミックス
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