2005年 07月 30日 ( 1 )

コズミックイラ腰越状

とかサブタイトルつけたくなる話でした、今回は(笑)

アスランとキラが交互に語る構成でしたが、なんというか、自分は正しいと言う結論に終始しているわけで、結局、アスランは、自分がどうするべきかを考えておらず、たまたま、聞こえた心地いい言葉に耳を傾けたわけですが、それ自体は、ある意味、歴史において、良くある話。
混乱の時代に、いずれ、破滅をもたらす人間の言葉は、自分たちを導いていくれる一条の希望のように見えるものというパターンが多いわけです。かのヒトラーのように。

先が見えない混乱の時代に希望を求めて、そこへ格好のタイミングで現れた時代の導き手に期待する。それ自体は悪くは無いのです。

でも、皆は、その人が救世主のように見えるから、その人の言動は何でも正しい、と思い込んでしまい、全てをゆだねてしまう。

つまり、その人が正しい、自分たちにとって、都合がいいから、と思い込んで、全ての判断を任せてしまう。

この後、自分のやることが全て正しいと思い込んだ、その救世主は、まんま、独裁者へと代わるわけですが、「SEED DESTINY」の物語は、この一歩手前の状態なんですが、それと対立するのが、キラ、ラクスの一味ですが、彼女らもまた、正しいかといえば装ではないのですが。
それは後述するとして、結局、アスランは、自分がただのボディガードであることで、カガリにとって、権力とかいった社会的地位で、彼女にとって何お力にもなってやれない。この焦りと、ブレイク・ザ・ワールド事件でのサトーの「パトリックザラのとった道こそ、コーディネーターにとって、唯一正しい路ぞ」というひと言で、ぐらつくわけですが、キラたちもそうですが、何を今更という話だったりします。
ちょっと、真面目に世界情勢に耳を傾けていれば、ザフトの脱走兵がユニウス条約に不満を持って、脱走して、略奪やらテロに手を貸しているということもわかりますし、彼らの思想がパトリックザラの思想に傾倒していたり、そこまで行かなくても、ナチュラルを絶滅させることを至上のものとして、いる訳です。
国家の指導者のそばでボディーガードをしていて、そんなことも、二年間の間に考えたことも無くて、今更、言われて、動揺した時点で、どうかと思うのですが、挙句の果てに、ユウナにカガリを取られそうになって、スタンドプレイに走って、プラントに言って、というあたりで、アウトな気もしますが、それでまんまと言いくるめられる自分に責任は無かったのか? と思えるのですが、そのあたりのことを棚に上げて、シンに対しては、「レイやデュランダルのいうことは、心地よく、正しいように聞こえるが・・・」と説得を試みますが、騙されていたけど、自分は正しいというあたりの意識が強いような気がします。
いっちゃあ、何ですが、アスランのこの発言は、バンドやってた人間が就職して、あだ、バンドを続けている仲間達に対して、「お前らも真面目になれよ」と、自分のことを棚にあげて、自分のようになるのが正しいといわんばかりに説教して、後ろ足で砂をかけて去っていくのと大差ないのです(笑)
このセリフにおけるアスランの失敗は二つ、一つは、アスランは帰るところがありましたが、シンにはそれが無い。そして、その違いはあれど、自分も同じように騙されたということで、シンにわかるように説明せずに、「自分は正しい、お前は間違っている」といわんばかりの説得をして嶋たこと。
彼が守りたいと思ったものは、すべて、いなくなってしまう訳で、だからこそ、もう、そんな悲しい思いをしたくないから、戦いを終わらせたい、と思うわけで、そこにデュランダルの演説。
最善の答えが示されたと思っても、おかしくは無いわけです。帰るところのあるものと、ないものという間逆の二人ですが、迷いを持っているところに、答えを差し伸べられて、それに飛びついたという点においては、この二人は同類なので、そのあたりから、話を切り出して、シンの立場を考えて、せりふを言うべきだったのですが、それをしなかった。
だから、シンに胴体を刺し貫かれたわけですが、どうやら、それに関してもまだ、気が付いていない。
結局、ザフトに戻ったところで、思考停止したままで、きたツケが一気に、あの場で回ってきたわけで、だから、キラ達の行動に対しても、何かを言えるわけも無かったわけです。
しかも、自分に安心を与えてくれてたデュランダルの思想が、キラの前には何の効果も無く、ズンバラリンされたところへ、大事な相手を亡き者にされて脱走するわけですが、結局は、「信じたけど、ご利益が無かったじゃないか」と怒る宗教の信者みたいなもので、さりとて、その信仰に対して、自分なりに分析したものが無いから、あっさりとご利益のありそうなところへ鞍替えするのは、簡単にできる。脱走したんじゃない、真実を知りたかっただけ、とか言ってますが、地際はこれと大差が無い・・・。

後、キラですが、こっちは、つっこみどころのオンパレードで、

「後に残るのは・・・癒しようのない悲しみとやり場のない怒りと、限りのない憎しみの連鎖だけだというのに」

・・・今回の戦いでは、間違いなく、その悲しみと怒りと憎しみを生み出す一因になっている事への自覚が無い。それが原因で、フリーダムを破壊されたのにも関わらず、無関係だと思っているわけです。

しかも、後の方で、何故、ザフトが攻撃してくるかもわかっていない(フリーダムとAAが戦場に乱入して、両軍に大打撃を与えたから)。

自分が悪くないと思うのは、アスランと同じですが、彼の場合は、自分のやっていることに全く非がないといっているところが、たちが悪いわけです。しかも・・・、

「戦いによって勝ち取られた世界はまた、新しい戦いを読んでしまうんだ」と言ってますが、ユニウスセブン停戦条約を破って、フリーダムに乗っているのと、Sフリーダムという核搭載のMSまで作っている時点で、存在するだけで、脅威とされるわけで、彼がどう思っていても、戦いを呼び込まざるをえないわけで、下手をすれば、フリーダムやSフリーダムを倒すために、更なる強力な力を呼び込む。

クライン派は、前の戦いが終わったあたりから、Sフリーダムを開発していたようです。また、戦いが起こっても、それを止める力となるように。
この考え方は、一面では間違っては降りませんが、その前の、戦乱を呼び込まないように、努力するという行動と、セットでおこなって、初めて、説得力をもつのであり、何もしないで、戦いが始まって、国際条約違反のMSを駆って、戦場に殴りこむのは、単なるテロリストでしかなかったりします。
しかも、それに関しても、その行動を省みるということはしていないわけで、しかも、何をするべきか、まだわからないというのですから、だったら、引っ込んでいて欲しいところですが・・・。

タイトルで、腰越状と銘打ったのも、そのあたりが理由で、義経は関東武士団と、兄頼朝が、自分たちをただ同然でこき使う貴族から独立しようとしていたのに、義経自身が、それを破って上皇から地位を受け取るわけですが、恩賞件を手にして、それによって、関東武士団の独立の一歩としようとしたのが、頼朝の意図だったわけですが、それがわかっていなかった。
そういう意味では、キラは義経のように戦士としての素養があっても、時代を見る目が無く、しかも、それを省みることもしないわけで、腰越状というのは、開き直りの文章でもあるわけです。
今回の内容にそう銘打ったのは、キラ達が開き直っていて、しかも、反省が無いところが全く同じだと思ったからです。しかも、なまじ力があるから、それを通しやすいし、しかも、たちが悪いことに、頭脳担当の頼朝、もとい、ラクスも一緒になって突っ走るわけで、誰も止めるものがいないから、暴走しやすい上に、核エンジンを搭載したMSに乗って、それを行えば、現時点では、核搭載MSを止められる相手はいないも同然なのですよ。
デュランダルが何かを企んでいたとしても、それを食い止めるのがまともなものとは限らない、というのが、この話の一番怖いところかも・・・? しかもヘタすれば、そいつらが世界を引っ張る羽目になるわけですから(汗)
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by kwanp | 2005-07-30 23:41 | アニメ